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積水ハウス100周年を目指して (26)積水ハウスに大組織病がありはしないか | 愛する積水シリーズ
連載コラム
2008年5月14日 10:12

5月12日、中国四川省で大地震が発生し、1万人以上の死者が出た模様である。つい二日前、中国の主席が日本訪問を終え帰国したばかりであった。世界経済を含め、自然災害も、何が起こるかわからない。最近は、入学入社試験の面接で親の職業を聞いてはいけないそうだ。家庭環境を聞かず、育った環境も確かめもせずに実像がわかるはずがない。個人情報保護法のやりすぎだろう。学校の連絡網までやめてしまった学校もあるとか。

この法律は「何もかもひた隠せ」と決めたわけではないだろう。普通の暮らしをしている以上、聞いてはならないことは限られているはずだ。犯罪者の最大限の人権を守るため、人権情報の秘匿は必要だろうが、全国民が犯罪者ではあるまいに、針小棒大に誇大妄想に解釈してしまうムードはいかがなものかと思う。ジェンダーフリーも同様のことが起きている。ジェンダーフリーとは 社会的性別の押し付けから自由になることを言う。この思想から男女共同参画の考えが生まれ、男女は平等の権利を持ち、男女が共同で豊かな関係を作り上げる社会を目指すとしたのである。しかし「性別は関係ない。同じ人間。」ということで、運用上の誤解、トラブルが起きている。 たとえば、七夕、端午の節句、ひな祭りは廃止、男もスカートはいてもいいのでは、などの解釈と運用と適用を取り違えないよう、初歩的なけじめをつける必要があるだろう。

積水ハウスもCSR(企業の社会的責任)サステナビリテイー(持続可能な社会の構築)を命題として掲げているが、和田会長が推進しているからの理由だけで、具体的な意味もわからずやっているフリをしていないだろうか。和田会長の意図を解釈する上でズレはないのだろうか。具体的運用にもズレはないのだろうか。社長、会長がいうからと、それぞれが深く考えもせず、適当にやっている。このフリが大組織病の兆候である。フリをしておれば、組織の一員としてみなされるのである。田鍋はいつも言っていた。「社長だから偉くなんていうことはない。上役だって、ただ年をとっただけだ。お互い与えられた仕事を、その人間の価値を発揮するよう最大限尽くし、それがその人の幸せであり精神的満足につながるのである。」田鍋はいつも社員のやる気を引き出すよう努めていた。全社員に、この心のつながりのベースがあったからこそ、危機も全社一丸となって突破できたのである。果たして、今、そのようなベースがあるかと問えば、ないのでは、と応えざるを得ないだろう。上意下達の今のやり方より、社員のやる気を引き出す下意上達の組織へ、積水ハウスの改革はこのあたりにありそうな気がする。


野口孫子   (敬称略)

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