信じられない「公務」の実態判明! 市民無視 乖離する役所の論理
市長公用車に女性二人を同乗させタクシー代わりに使い、目的地の中央区平尾の和食店での飲食を「公務」と言い張る福岡市役所。
公務である以上、平尾の和食店で行なわれた飲食について、案内状、招待状などが残っているだろうし、公務のための飲食を示す領収書・公費支出に関する公文書が存在してしかるべきである。
そう考えて、福岡市に対し情報公開請求をおこなった。15日(木)、開示されたのはホテル日航福岡で開かれた祝賀会の案内文書だけだった。
平尾の和食店における飲食については、案内・招待の文書も公費支出に関する文書も存在しないというのである。通常、飲食を公務とするためには、何らかの裏付けとなるものが必要になると思われるが、なにもないという。
開示された文書は祝賀会の案内1枚だったが、市秘書課が担当記者に渡してほしいと情報公開室に預けたとされるのが次の文書である。
情報提供ということで、わざわざ作っていただいたものらしい。
しかし、いつの間にか「女性経営者を含む経済人との懇談会」が「地元経済人との懇談会」に変わっており、懇談のテーマは「日仏交流について」と記されている。
問い合わせは秘書課に、と言われたので、早速秘書課を訪ねると秘書課長が別室に案内してくれた。別の秘書課職員1人を加え、テーブルについたのは記者を含め3人である。
口頭で案内受け飲食費は自腹 それでも「公務」だ!
市民感覚とかけ離れたお役所論理
念のため、録音機器を前に置いての問答となったことは言うまでもない。
記者はまず、公文書が存在しないことについて確認したが、秘書課長は「口頭でですね、ご案内があってましたので」とした上で、いつ案内があったのか日にちまでは分からないという。
「そういうことで12月4日に開催しますと、市長をお招きしてですね、お話を伺って、ま、そういうご案内があったと・・・。みんなで集まる会合ですかね」。みんな集まる会合とやらが「公務」になるのかと不思議に思うのは記者だけだろうか。
口頭で案内を受けての公務は珍しいのではないか、と聞いてみたが「いや、いろいろありますよ。口頭で」山崎前市政では聞いたことがない。
公費支出は無いのかとの問いには、「ありません。一応、市長を囲んで、そうゆう会合・・・」
どうにもハッキリしない。
飲食しているではないかと畳み掛けると「ええ、ええ」
そのお金は誰が出したのかと聞けば「当然、ま、公費は支出はないんですけども、もともとご招待ということでですね、ご案内があってます。市長をお招きしていろんな話を聞きたいと・・・」なかなか飲食費の支払いについて回答がない。
市長は飲食費は払っていないのかとしつこく聞いて、やっと「結果的にですね、あの、ご招待ですけども、あの、ま、市長が飲食した分についてはですね、自分で払ったと市長から聞いてます」。
とんでもない話になってきた。公務だと強弁しながら案内状もなし、飲食費は市長の自腹。外形的事実だけを見れば、私的飲食を「公務」と言い張っているに過ぎないのではないか・・・? いずれにしても、市民感情と役所の論理の乖離に愕然とする。
しかし、驚きの問答はさらに続いた。
つづく