次期総選挙に向けて、衆院福岡4区の国民新党公認候補が発表され、物議をかもしている。
国民新党の衆院福岡4区公認候補として発表された松隈一博氏は、元衆院議員秘書。民主党結党時頃からの生え抜き党員とされ、かつては同党福岡2区の代表を務めていたといわれる。福岡2区の民主公認候補への意欲満々だったとされるが、自由党と民主党の合併で福岡2区の公認候補は古賀潤一郎氏に。松隈氏はその後、昨年春の統一地方選挙、民主党公認で福岡市中央区の県会議員候補となり落選していた。
昨年、離党届を提出し動向が注目されていたが、今年になって国民新党から福岡2区で出馬との情報が流れていた。突然の国民新党福岡4区公認候補の報道に、困惑や驚きの声が広がっている。自民党の現職・渡辺具能陣営は驚きながらも静観の構え。しかし、関係者によると反自民の票が民主・国民に2分される、との声も聞こえてくる。
民主党県連にとっては、まさに「寝耳に水」。県連幹部にこうした動きが伝わっていなかったらしく、新聞報道後に情報収集を始めたという。同党福岡4区の公認候補になったばかりの古賀敬章氏も困惑気味。
民主党本部と国民新党との間に意思の疎通があったのかどうか定かではないが、両党の選挙協力にも影を落しかねない状況に、波紋は拡がる一方。
県連頭越しで、福岡7区の民主党候補者差し替えが報じられた後だけに、同党の支持者からも心配の声が上がっている。