5日、弊社・編集部は福岡県筑後市庁舎に桑野照史市長を訪ね、2011年の九州新幹線鹿児島ルート全通に向けて整備されている筑後船小屋駅誘致に関して、また道州制導入について自治体トップとしての所感を聞いた。
福岡県内には久留米、大牟田、筑後市に新たな新幹線駅の建設が11年開業に向けて建設が急がれている。その中の一つ、筑後市の筑後船小屋駅誘致の成功について桑野筑後市長は以下、2点について指摘した。
「筑後船小屋駅整備のマスタープランは緑地公園のなかの新幹線駅という考えで国土交通省へ計画を上げた。~豊かさを体験する公園の駅~というのが基本コンセプトだ。」
「計画では駅を降りると矢部川沿いの宏大な公園に並ぶ樹齢四百年に及ぶ楠の木々が乗降客を迎えることになる。公園の中に新幹線駅を建設するという国内初の同案に国土交通省は興味を示してくれた。」
「もう一点は、市の負担を20億円以内で抑えられたことだ。新幹線駅新設を20億円の低予算で実現できるのであれば、新駅計画を進めるべきだ、と決断した。」
また、道州制導入について、政府が目標としているここ10年での導入は可能か、道州制が実現した場合の州都はどこが適当と思うかという質問を行ない、以下2点回答を得た。
「10年先といえば、われわれ世代は現役から遠ざかっている。道州制の導入如何は、これからの世代がどのように思うか次第だろう。」
「どことは特定しないが、福岡都市圏一極集中を助けるような型で州都を決める必要はない。かつ、九州に住む人びと全体にとって便利だと合意を得られる地域ということになるかと思う。」
今回の九州新幹線に関連した桑野筑後市長へのインタビューは7月半ば発刊予定の弊社経営情報誌「I・B」夏期特集号の巻頭特集「九州新幹線未来への軌道(仮題)」に麻生福岡県知事ほか、佐賀、長崎、熊本、鹿児島県知事などのインタビューと並んで掲載予定。
詳細は同号に一挙掲載を行なう予定。
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