鹿児島のマグロはえ縄業の老舗、峯元水産が事業停止した。原油急騰と魚価低迷で資金繰りが行き詰った。鹿児島県内では、2004年1月に1リットル47円だった重油価格が、今年6月には115円まで高騰。操業すればするほど赤字になる悪循環が続いていたという。
最近では、マグロの漁獲量が最も多い台湾でも燃料高騰により苦戦し、休漁が行なわれている。日本だけでなく、近隣諸国でも同じように操業休止を余儀なくされているのだ。これにより市場の卸値も2割から3割ほど上昇。偽マグロが多く市場に出回り、今後、価格の上昇が大いに懸念される。
「全国いか釣漁業協議会」も、6月18日から2日間、一斉休漁することを発表した。昨今の燃料高騰により、漁に出ても赤字が膨らみ、水揚げしたイカの価格が上がらなければ生活ができないという現状を、世に訴えるのが狙いだろう。今回の休漁は、イカの価格や供給量に影響ないということだが、今後、度々と休漁することも予想され、そうなれば市場にも影響が出るとみられている。
日本人の大好きな魚、マグロとイカ。水揚量が減少すれば、当然口に入りにくくなる。原油高の煽りを受けているのは漁業家だけではないが、何か良い突破口が見つからないものか・・・。
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