連日、多くの人が関心を寄せている、【連載】建設・不動産業界の悲鳴、増えた倒産 改正建築基準法の波紋を振り返るの記事であるが、今回はその影響が現場に及んでいる最前線の情報。
本日、福岡市のある物件の設計をめぐって、市と設計士および建築主の話し合いがもたれたそうだ。市側は「2点ほど問題がある」として設計を認めない。一方の設計士側は「これまでしてきた通り。問題はない」として話は平行線。
そんな硬直状態のなか、建築主の1人が、「確認が下りなければ鍬一本入れられない。我々は命をかけて建設をしているんだ!!社員の生活のことも考えなければならないんだ」と叫んだそうだ。
問題はどこにあるのか。改正建築基準法?行政の知識不足?建築士の判断方法?。行政側がトータルで一貫した見解が出せていない、もしくは「厳格化」という大義名分のもと、行政側が現場技術者の見解に歩み寄れていないところに問題があるのではないか。
ともかくも当分の間、現場レベルではこの官製不況の悪影響は払拭できないだろう。
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