One to One ヘルスケア
通販企業から顧客の健康を管理する総合ヘルスケア企業に
モノを売る通販から健康を管理を実践する かかりつけ通販事業へ
新日本製薬株式会社は、平成4年に大野城市に家庭用品の総合販売会社(株)新日本リビングとしてスタートした。カタログ販売や通信販売を行っていくなかで、健康食品や化粧品の通販を始め、平成15年に健康食品の製造工場を開設し、平成16年には医薬品製造販売の分野にも進出。より顧客に密着した専門性の高い通信販売企業として、新しいビジネススタイルを築こうとしている。
その新日本製薬の平成19年度のテーマが「Oneto One ヘルスケア」である。毎年、会社のテーマを考える後藤孝洋社長はこの言葉をこのように語る。
「医薬品や健康食品を販売している以上、それぞれのお客さまに商品だけではなく健康情報提供や利用へのアドバイスを個々に行っていく顧客管理が必要になると考えています。そのためにも、お届けする製品を、製造から販売まで自社で行えるように体制を整え、スタートさせました」通信販売はどの分野でも類似した商品が多く、価格や販売方法など、さまざまな理由で顧客が離れて行くことが多い。そういう通販会社が多い中で、当社では顧客にとってオンリーワン企業となるために、新しいスタイルの顧客管理と情報提供のシステムを作り上げているのだ。
また、輸入生薬に依存する医薬品業界において、新日本製薬では国内での生薬栽培を行うことで、国内自給率の増加に貢献するために、昨年、山口県の岩国市に生薬栽培の研究施設を開設している。
「医薬品への取組は平成16年から。医薬品を販売する以上、お客さまに安心できるものを提供していくことが企業の責任です。そこで製造技術と工場をM&Aで取得。さらに、お客様に安心していて頂く為により質の高い製品を提供できるように生薬の栽培も始めようと考えたんです」健康食品や医薬品を通販する企業の多くは、その製造を外注するのが従来型というイメージがある。そんな業界の中にあって、その流れに逆らっているのはより顧客に信頼される企業でありたいから。そのための自社での製造や栽培であり、真の顧客とのコミュニケーションはその中で生まれると考えている。
お客さまの健康状態を把握し永く求められる「かかりつけ通信販売」であるために
「当社にご縁があったお客さまの多くは、健康になんらかの不安を持っています。私たちは、お客さまの購入履歴や相談履歴を通じて、食事や運動のアドバイス、サプリメントや医薬品などの相談も受けることができます。治療が必要になる前に、運動や食生活の改善であるとか健康食品や医薬品による予防であるとか、モノを売るということではなく、お客さまと永くつきあっていくことで、健康的な暮しのお手伝いができる企業であることを目指しています」この通販モデルが確立できれば、医療施設や運動施設などの相談役として展開していくこともできる。国内だけでなくアジアをはじめ、海外でも通用する新しい
ビジネス展開も可能だという。通販企業が群雄割拠するアジアの玄関口福岡で始まった新日本製薬のチャレンジは、これまでの通販のスタイルを超えた新しい企業を顧客の関係を作りだしていくのかもしれない。
グルメを趣味とする後藤社長だが、近ごろではその忙しさに気軽に楽しむ時間がなかなかとれないとか。
[プロフィール]
後藤 孝洋(ごとう たかひろ)
新日本製薬株式会社代表取締役
昭和46年(1971年)生まれ。福岡県遠賀郡出身、福岡県立八幡工業高校を卒業。新日本製薬に入社したのは平成7年7月のこと。新日本製薬が前身である(株)新日本リビングとして創業まもない時期であり、福岡での通信販売の企業が次々と誕生していた時期でもある。そして、平成10年9月には部長に、平成13年12月に専務に就任し、平成17年12月に社長就任。会社の成長と業界の発展をその身で体験し、さらなる未来図を語る後藤社長の話は自信に満ちていた。
新日本株式会社
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