★☆目次★★
01◆ハイパー町おこし人間、門司港名物バナナマン
そして経営コンサルタント…街づくりを熱く語る
~合資会社「じじやのひもの」秋武政道社長に聞く その5~
02◆「ねじれ国会」より複雑、「ねじれ北九州市政」はどうなる?
03◆技術力こそがプライド、独創力で世界市場へ
(株)村上精機工作所 橋本尚二社長に聞く(2)
01◆ハイパー町おこし人間、門司港名物バナナマン
そして経営コンサルタント…街づくりを熱く語る
~合資会社「じじやのひもの」秋武政道社長に聞く その5~
門司港の三角山に、ハリウッドのように「KANMON」のサインを掲げたい!
Q/
ところで本業の「じじやのひもの」の方の業績はいかがでしょうか。
秋武/
お陰様で、製造を行っている「じじや白野江工房」の他に、海峡プラザの門司港店、下関カモンワーフ唐戸の下関食堂店に加えて、最近、小原市場にもお店を出しました。
当店の特徴としては、創業以来35年の秘伝の漬け込みダレもありますが、お客様に対して「バカ正直」に商売を行うことが一番大切だと思っています。
国産の魚に拘れば、もっと高く売ることもできるのでしょうが、ノルウェイ産のアジでも本当に美味しい「ひもの」になるのです。
じじやには、掟があります。多分、世界で唯一の「掟のあるひもの屋です」。それは、「干物を試食しなければ、買ってはいけない!」 ということです。
実際に試食していただき、その違いを分っていただき、そのお客様の声を、また次のお客様に広げていただいてこそ、はじめて当店も本物のひもの屋になれると思っています。
「門司港じじや」ホームページ http://www.jijiya.com/
ぜひこのメルマガ読者の皆様にも冷やかしで結構ですので、一度試食にいらしていただき、「ひもの」の違いを体験いただければと思います。
Q/
北九州きってのアイデアマンとして次に何をやってみたいですか。
秋武/
北九州市の新基本構想は、財政面の制限はあるとしてもかなり自由度があり、パブリックコメントなどを通して予算配分も地域のアイデアが活かされる仕組みではないかと思っています。
いくつも取組んでみたいテーマはありますが、まず門司港駅を登ったところの三角山に、ハリウッドと言えばよく出てくるように、「KANMON」の大きなランドマークサインを掲げ、関門海峡を通る船舶や観光客からよく見えるようにして、ピクチャーポイントとして、世界の海峡のシンボルの一つにできればと思っています。
(三角山の位置はこちら)
他にも「関門海峡博覧会」の開催や、海峡ドラマシップの建物を使って大学を誘致するなど、まちづくりのために取組んでみたいことがいっぱいあります。
こういう話は荒唐無稽に思われるかもしれませんが、ネットを通して参加してもらっている多くの仲間や、地元の人達とともに、これからも面白い展開をこの門司港で広げていきたいと思っています。
取材 松尾潤二
取材後記:
秋武社長の行動は一見無謀に見える場合があるが、話を聞くと、実はマーケティング理論にしっかり裏打ちされている。それも自分の会社の経営が非常に苦しくなったのを立て直した「実戦」から学んだ説得力ある理論だ。
地方分権が進み、北九州が他の地域と生き残り競争になった場合、秋武社長のような豊富なアイデアと行動力が、自治体経営にも活かされてくるのではないかと思われる。
今週、6月議会が閉会した北九州市だが、市議会側が「人口100万人回復を目指す決議案」を可決し、北橋市長及び執行部が進めている「脱100万人」の新基本構想と大きなズレが見えてきた。
末吉前市政から替わり、各会派と協調路線をとってきた北橋市政も2年目の今年、大きな節目を迎えている。
本年12月に策定予定の新基本構想をめぐって、「脱100万人」に対して否定的な意味を持つ、自民市民クラブなどから発せられた「人口100万人回復を目指す決議案」が18日、北九州市議会で可決された。
その経緯を毎日新聞から引用させていただく。
北九州市:100万人決議、きょう可決 4会派が賛成表明
04年に人口が100万人を割った北九州市で「人口100万人回復を目指す決議案」が18日の市議会本会議で可決される見通しになった。市議会7会派(計64人)のうち4会派(41人)が、17日の議会運営委員会で賛成する考えを表明した。市は20年をめどに市の将来像を示す新基本構想(12月策定予定)で、100万人回復を明記しない「脱100万人」方針を決めたが、議会では「100万人は市の象徴」と反発する声が広がっていた。
決議案は北橋健治市長の与党で、最大会派の自民市民クラブが提出した。「三大都市圏や交通至便な都市では人口が増加している」と強調し、市と議会が協力して「『北九州市に住みたい』と実感できる政策」に取り組む必要性を指摘。「議会は100万人回復を強く願い、市に人口増加に向けた最大限の努力をすることを求める」と記している。
市は「脱100万人」方針の取り下げには慎重だ。ただ「100万人規模にふさわしい都市像を目指す」などの文言を新構想に盛り込み、議会の理解を求めることを検討している。【平元英治】
毎日新聞 2008年6月18日 西部朝刊
http://mainichi.jp/seibu/seikei/news/20080618ddp041010022000c.html
これまで北橋市長を、民主党系の「市民の風」と社民市民連合が与党として支え、自民市民クラブは北橋市長と政策協定を結び、準与党的立場と見られてきた。
しかし、執行部が進めている新基本構想の「脱100万人」をめぐって、特に最大会派の自民市民クラブと執行部側の、今後の市政の考え方についての違いが大きく表面化している。(ねじれ1)
そうした中で、今回「人口100万人回復を目指す決議案」を支持したのは、自民市民クラブ、自由民主党議員団、市民の風(民主党系、当初の案を訂正の上、決議文として賛成)、社民市民連合の4会派であり、決議案の反対に回ったのが、実は北橋市政に対して野党的立場の公明党議員団と共産党議員団の2会派だったとのこと。(ねじれ2)
この賛否を見ただけでも、議会内の会派が「人口100万人決議」について意見が分かれ、混乱しているのがよく分かる。
新基本構想については、大学教授や市民代表から成る審議会が、様々な意見を出しながら原案を練っている形だが、実際の構想のたたき台は、執行部側が準備したものであることには違いない。
北九州の将来の方向性や活性化の鍵を握る「新基本構想」が、「市民の選挙により選ばれた議員」が決議した「人口100万人回復を目指す決議案」を無視して、そのまま「脱100万人」の方向で策定されるのかどうか、これからより多くの市民が注目して見ることになるだろう。
毎日新聞の平元記者は新基本構想の北九州市政にとっての重要性を理解し、この「100万人決議」の問題を取り上げ、19日の紙面でも100万人維持を新基本構想に掲げるべきと論陣を張る・自民市民クラブ井上議員と、執行部の「脱100万人」を支持する市民の風・世良議員の意見を対比で紹介、連続記事として北九州版に載せている。
こうした市政の重要事項について問題意識をきちんと持ち、より多くの市民に両方の主張を分り易く提示しようとする報道人が、北九州にもいることに敬意を表したい。
文責 松尾潤二
「ねじれ北九州市政」についての記事は次回も続く
03◆技術力こそがプライド、独創力で世界市場へ
(株)村上精機工作所 橋本尚二社長に聞く(2)
Q/
販売先はどのようなところでしょうか。
橋本/
日本国内よりも海外での需要が高まっています。というのも、弊社の商品は鉱山関連での使用が圧倒的に増えてきています。特に南アフリカ、オーストラリア、アメリカ、カナダへの輸出が顕著です。南アでは海洋鉱床といって、海底からダイヤモンドを採掘します。
海底からポンプで砂を吸い上げ、ダイヤモンドを採掘しています。船の上でふるい機にかけて20ミリ以下の原石を取り除く時に「ユーラスバイブレーター」が使用されているのです。こうした船は一旦、港を離れると2年くらいは帰港しません。そこで高性能・長寿命の弊社の「ユーラスバイブレーター」が好評なのです。
また、販売会社のユーラステクノ㈱、そして商品名にもなっている「ユーラス」という言葉は実は「揺らす」という日本語が語源なのです。もちろん登録商標もしています。
Q/
トップメーカーとしてのこれまで、そして今後の方針をお聞かせください。
橋本/
終始一貫していることを一言でいえば、「丁寧なモノづくりの精神を製品へ」です。設計、製造は全て八幡西区の本社内で行っています。
そして何といっても弊社製品の命は軸受の寿命です。そこでシャフト設計では曲げ応力とたわみの適正基準を定めて回転ローターの内径ギリギリまで加工しています。さらにアッセンブリー段階で作業員が手作業でバランスを整えたり、グリス封入も手で回しながら押し込むなど手作業で行っています。
当然、同業他社さんよりも価格は上がりますし、海外からは安価な商品が入ってきます。しかし、弊社ではそのような価格勝負に関しては無視しています。それはトップメーカーとしてのおごりではなく、あくまで「良いモノ」で勝負しているからです。モノづくりに対してどこまでも丁寧であり続けることこそが、メーカーとしての誇りですね。
Q/
社長の話から良いものを作るためには手間を惜しまないということが
分かりました。今後のますますのご活躍を期待しています。
今日はお忙しいなか、ありがとうございました。
橋本/
ありがとうございました。
取材メモ:
橋本社長は3代目。学卒後、自動車メーカーでエンジン設計者として海外勤務に従事。その後。義父を継いで01年に就任した。
数年前まで売上高の約20%で推移していた輸出は、今や海外の鉱山開発の影響もあり50%を超えた。南アフリカやオーストラリア、さらに昨年からはヨーロッパにも輸出が始まった。これからも国内よりも海外での比重が高まっていく見込みのため、世界中を飛び回っている。
ただ、ひとつだけ気になっていることは、これだけの技術がある会社でありながら新卒採用が難しいこと。「人を育てるには時間がかかりますが、企業としての根幹ですから」と語った橋本社長の顔が印象的であった。
(㈱村上精機工作所・橋本尚二社長インタビュー 新田 祐介)
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