◆01 ピアス工場跡地の転売先は決定済みか!?(3)
柳川市議会6月定例会で、市長が牽制球?
◆02 改革派前市長による希望の提言(5) 木下敏之前佐賀市長
役所の無駄を洗いざらい公開−3
◆03 対アジア拠点空港としての北九州空港整備考 その56回
北九州商工会議所会頭・TOTO(株)会長 重渕雅敏氏(6)
アスベスト汚染/ピアス工場跡地の転売先は決定済みか!?(3)
柳川市議会6月定例会で、市長が牽制球?
ピアス工場跡地をめぐる18日の石田市長の発言は三小田一美議員の質問に答えたものであった。
三小田議員は質問で、ピアス社との随意契約の問題点を指摘したうえで「市長はアスベストを知らずにだまされて購入したのだから、ピアス社に強い態度になぜでないのか、毅然とした対応を議員は応援する」と質問。
市長は「冷静に対応する。市民にプラスになるよう慎重に進めたい。旧大和町の問題だからと、現状有姿で買いたいという大和町の業者がいる。刑事事件では解決されない問題だ」と答えた。
この答弁の意味するものは何か?様々な憶測がながれているが、市長の狙いは、ピアス問題の幕引きを図るものだということができる。
「跡地を購入したい」あるいは「すでに転売先は決まっている」という噂はすでに昨年から流れていた。
市長の有力な後ろ盾でもあるX社が購入者であろうということは、他ならぬX社自身の口から公にされていたのである。それは「移動市長室」でのことである。X社自身の発言が、「何を考えているのだろうか」「石田市長救済だ」などと市民からの批判もあったことも伝えられている。
この市長発言の意味するものは何なのか。
ひとつは、アスベスト処理についての解決の方法、メドを事前に議会や市民に明示することなく、また説明と理解を欠落させたもので、なし崩し的の問題を葬り去ることになることである。これは明らかに行政権の濫用ではないのだろうか。
ピアス社への損害賠償金額さえ明らかにせず、ピアス社との折半に調停が下りるとなると市民の負担は甚大のものになる。土壌問題もあわせて考えるとその処理費用はもっと増えていくことになる。民間への転売という形でうやむやにすると言うことであろうか。
5億4千万円で購入した市の財産。アスベストと産業廃棄物まみれの土地と工場を一体いくらで転売できるというのであろうか。「二束三文」の価値しかないというのが業界では「常識」の跡地である。
ふたつは、ピアス跡地の利用計画をなんら明らかにすることなく、購入希望者がいるからと簡単に転売できるものではない。市の将来計画と合致したものでなければならないことは当然である。行政としてのキチンとした利用計画とそれに基づいた手続きのうえでなされるものである。このような経過も手続きも欠いた市長発言は独善と独断であると言っても言い過ぎではないだろう。
何れにしても、ピアス問題の幕引きの新たな段階を刻みつつあることは確認できよう。
つづく(レポート・大津啓)
行政コラム・改革派前市長による希望の提言(5) 木下敏之前佐賀市長
《役所の無駄を洗いざらい公開》
〜市長公用車の廃止/佐賀市営ガスを33億円で売却—3
■佐賀市営ガスの売却
効果という点で一番大きかったのは、市営ガスを33億円で売却したことでした。民間委託よりも先にやるべきことは、役所が行う必要のないことは廃止し、資産を売却することです。(本文はこちら)
実は、表にはいえない別の狙いがあったのですが、表向きは、国が市営ガスの原料をプロパンガスから天然ガスに変える方針を打ち出したが、巨額の設備投資が必要で市営のままなら赤字になるという理由で売却を進めました。
全水道という公営事業の労働組合の拠点闘争地区に指定され、各地の労働組合の名前を染めた赤旗がガス局を取り囲むという場面もありましたが、自治労の反対は予想通りでした。
意外だったのは、本来なら行革推進であるはずの議会保守派の一部の反対でした。一度は議会で、市営ガス売却議案が否決されてしまいました。ここには利権があったようです。ガス管の工事の利権と一部のプロパンガス事業者の関係でした。どいうことかというと、ガス局が民間会社になると、当然営業を一生懸命にします。
そうなると棲み分けができていたプロパンガス会社のシェアを奪うことにもなりかねないのです。
幸いに、ガス局の受け皿会社に資本参加し、新たな事業展開を図ろうと考えるプロパンガス会社が多かったことと、地元経済界の応援のおかげで、最終的に33億円で売却することができました。
意外なところに敵がいるものだと思った反面、資産売却の効果も実感しました。職員一人減らすのも大変なことですが、資産売却はいっぺんで何億という効果を上げることができます。都市部の自治体ならなおさら期待できます。九州大学のビジネススクールには、アセットマネジメントのプロだった方が教授でいますので、全九州で活用されたらよいのになと思います。
つづく
★ 木下敏之前佐賀市長講演、「財政破綻を防ぐための体験的自治体経営論」
6月26日(木)福岡市内にて
〔詳細〕https://www.data-max.co.jp/2008/06/05/080605_kinoshita.pdf
120回連載★対アジア拠点空港としての北九州空港整備考 その56回
★☆” 躍動するアジアと北部九州都市圏 国際拠点空港としての空港整備を
北九州商工会議所会頭・TOTO(株) 代表取締役会長
重渕 雅敏 氏に聞く (6)
■ 新興アジアが持つ戦略の巨大さ
聞き手/弊社代表 児玉直
児玉/
日本と沸騰するアジア諸国の違いは何処にあったとお考えですか。
重渕/
韓国の仁川国際空港が東アジア地域の事実上の国際ハブ空港にな
りました。(本文はこちら)
関西から西の航空旅客の多くが、仁川空港を経由して海外への往復を行っています。港についても同様で、03年ベースで釜山は1,036万TEUのコンテナ取り扱い量で世界第5位となりハブポート化に成功しています。
80〜90年代にかけて段階的にコンテナバースを開設しながら、超大型船への対応、IT関連の一本化等ソフト面でのシステムの構築や、年間365日24時間稼働のターミナル作業の実現。港湾料金港湾使用料・荷役料などの競合に勝ち、国際ハブ港として優位性が確保されています。
このように空港や港湾建設に関する政策を韓国は国策として「選択と集中」を行うことで成功したのです。空港、港湾、何れをも見ても、新興のアジア諸国の戦略には巨大さを感じます。
つづく(文・構成 清田進)
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