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積水ハウス100周年を目指して(50)積水ハウスのトップは真のエリートたれ! | 愛する積水シリーズ
連載コラム
2008年6月24日 14:00

来年、積水ハウスは創業50周年を迎える。会社のリーダーとして、トップはエリートでなければ、これからは生き残れないし、発展もしないと言って過言ではない。企業は利益を追求する場であるが、広く社会に貢献する場でもある。トップが利益を追求するあまり、偽装事件などのコンプライアンスに抵触する事件が発生し、老舗にもかかわらずこの世から消え去ってしまった企業があった。

このシリーズの中で何度も述べたが、「真のエリート」とは、哲学、歴史、芸術、音楽、科学など、仕事には何の役にも立たないような豊かな教養を身につけていること、このことをバックボーンにして、社員とは比較にならない大局感、総合判断力を有していることである。そして、会社の危機存亡の時には、命懸けで責任と義務を果たす気概があることである。

真のエリートと言われる人達には、業者からの賄賂、汚職まがいの話は聞かないのである。なぜなら、会社のことを命懸けで考えている人達は、社員や会社を欺くことは絶対にしないのだ。元社長の田鍋はエリートの資格十分だった。阿部社長(COO)は新任でわからないが、実質上の最高権力者、和田会長(CEO)はこのエリートの素養を持っているように思えない。

権力で部下を統率してきた経緯をみると、独裁型のタイプ、回りには誰も反対意見を言わないイエスマンを配置しているように思える。栄枯盛衰世のならい、奢れる者久しからずといわれるように、独裁者の末路は寂しいもの。「偉大なトップだった」と後世に言われるよう、方針転換を望むものである。今からでも遅くはない。

野口孫子(敬称略)


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