▼▽ 本日の記事・目次 ▽▼
◆ 01 全日空(ANA)福岡・北九州・佐賀空港の相互利用を開始
◆ 02 改革派前市長による希望の提言(6) 木下敏之前佐賀市長
談合について。役人の技術力の低下・・・2
◆03 対アジア拠点空港としての北九州空港整備考 その58回
北九州商工会議所会頭・TOTO(株)会長 重渕雅敏氏(8)
全日空輸(株)は福岡・北九州・佐賀の北部九州空港間での旅客の相互利用を可能にするシステムを、この7月から開始することを発表した。
福岡空港・北部九州3空港3滑走路の一体利用はどのような効果をもたらすのか。
同システムは、往路は東京(羽田)〜福岡線、帰路は北九州/東京(羽田)線あるいは、佐賀/東京(羽田)と3空港間の旅程を同額往復運賃で利用可能にし、予約変更可能な東京(羽田)線の航空券の場合、同3空港を対象として変更利用も可能とするものだ。
半径50キロ以内に点在する北部九州3空港3本の滑走路を、一体のものとして利用することは、福岡空港の混雑緩和策につながり、利用者の利便性も増すものとして、関係機関に対して実現を求める声がかねてからあったが、今回、民間の主導で実現することになった。
なお、北九州空港についてはANAの自社運行便がないため、コードシェアー(共同運行)を行なうスターフライヤーの東京(羽田)線が対象となる。
(レポート・清田進)
改革派前市長による希望の提言(6) 木下敏之前佐賀市長 談合について
《談合について。役人の技術力の低下・・・2》
■建物の価格と品質のバランス
岐阜県にある希望社という建設会社とCM(コンストラクションマネジメント)契約を結んで、小学校の改築のプロジェクトを手伝ってもらった時の経験が、私に気づきを与えてくれました。著書『公共事業を、内側から変えてみた』(日経BP社)に詳しいので、詳細は譲りますが、私は希望社と仕事をして、入札の結果として、落札率が下がることにだけに関心を持つことは間違っているということを学びました。
発注者としてどの程度の品質のものを建設したいのか、それが無くて価格だけの議論をすることはおかしなことだと教えられたのです。価格と品質のバランスが重要なのです。加えて、品質を確保しようとしたときに、市役所側の技術者に技術を評価する能力がないということも思い知らされました。
■市役所の建設関係技術職員の技術力の低下
市役所側の技術力が低下したのは、バブル期に急激に建設関係の仕事が増えたため、民間に丸投げしてきたからではないかと思いますが、市の技術職は、細かい設計ができないのはもちろん、直接工事に携わることも少なくなって、現場で求められる技術についていくことができなくなっています。「監督者」として、図面通りにやってもらえればいいという程度の認識ですから、創意工夫の意識が生まれることもありません。
この問題は市役所の職員だけでなく、国の建設関係職員にも共通した課題です。耐震偽装対策として現場の大混乱を引き起こすような制度変更をしても、事前にその問題点に気づかないのです。
予算の増額を殆ど認めようとしないのも大きな問題でした。たとえば下水道は土の下を掘りますから、いざ工事が始まってみたら予想以上に地盤が悪く、工事費がかさむということもありえます。そんなときには、予算を額増せざるをえません。ところが、市の職員は、なかなか増額を認めようとしません。これは、市の側が技術力と現場の経験を持っていないからですが、「一度決めた設計を変えるのは市の技術者として能力が低い」と評価されてしまう不思議な内部の習慣もあったのです。
そもそも自治体が発注する工事の原資は税金です。技術者は、常に安くてよいものをつくることを徹底的に考える必要があるはずです。しかし、職員に、その意識は希薄なのが現状です。
つづく
★ 木下敏之前佐賀市長講演、「財政破綻を防ぐための体験的自治体経営論」
6月26日(木)福岡市内にて
〔詳細〕https://www.data-max.co.jp/2008/06/05/080605_kinoshita.pdf
120回連載★対アジア拠点空港としての北九州空港整備考 その58回
★☆” 躍動するアジアと北部九州都市圏 国際拠点空港としての空港整備を
北九州商工会議所会頭・TOTO(株) 代表取締役会長
重渕 雅敏 氏に聞く (8)
■ 大北九州市・大福岡市構想−1
聞き手/弊社代表 児玉直
児玉/
北部九州にアジアの玄関口としての実体を作るには、かなり広域に及ぶゾーンとしての開発構想が必要と思います。
釜山にしても、西側にも新しく港ができ一層広域化します。仁川空港でもソウル市内から60キロほどです。
上海の浦東空港は市街地から48キロあります。諸外国ではそのくらいのエリアで経済圏が考えられ都市インフラが整備されています。人口にしても、100万人、150万人程度ではなく300万人、400万人の規模を一体として考えていかなければ、とてもアジア諸国の都市との競合には適いません。
重渕/
九州は一体感が他の地域よりも強いためだと思いますが、全国的に見て道州制論議が一番進んでいる地域です…
つづく(文・構成 清田進)
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