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MAXふくおか市政ニュース

マックス市政ニュース 2008/06/27
MAXふくおか市政ニュース
2008年6月27日 19:31

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 ▼▽ 本日の記事・目次  ▽▼
  
 ▼01 教育現場の矛盾 2 「大切にする心」は育つのか?
  
 ▼02 消える<警察への連絡欄>
      介護事故 真相究明に逆行!「事故報告書」様式に問題
  
 ▼03 こども病院人工島移転再考 その8 みんな「当事者」になりうる

 
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▼01 教育現場の矛盾 2 「大切にする心」は育つのか?

福岡市立中学校の自然教室に持参する生徒の衣服について、問題提起をする2回目。昨日ご紹介した中学校配布のプリントの裏面をもう一度見ていただきながら、さらに詳しく検討してみたい。

 「白Tシャツ」「就寝用ジャージ」「化繊ではない長袖・長ズボン」これらの衣服は、学校指定のジャージや体操服とは別に用意しなければならない。多くの家庭が新たに購入するというのだが、「おかしい」と感じる保護者がいるのが現実である。福岡市教育委員会学校指導課に話を聞いた。当方の取材の趣旨は次のようなものである。

 1 現状では白色のTシャツを日常から着用する生徒は少ないのではないか。ワンポイントは可というものの、捜すのが大変という白色Tシャツを2~4枚も用意させるのはムダではないか。
 2 就寝時のジャージを用意することもムダではないか。学校指定のジャージでは駄目なのか。
 3 化繊ではないもの、というと木綿等に限定されるが、これもムダにつながるのではないか。
 4 結局「買わされた」という表現で疑問を投げかける保護者が多いが、どう考えるか。

 これに対応した主任指導主事は、まず、華美にならないことを念頭に、こうした指示を出したのではないかとしながら、「あるものでいい」という指導もしているはずだと言う。しかし、白いTシャツばかり3枚も4枚も持っている生徒は少ないだろうし、柄物Tシャツでもいいのなら、わざわざ「白ワンポイント」などと指定する必要はない。あるものでけっこうと説明すればことは足りる。

 15人ほどの保護者に話を聞いてみたが「あるもので良い」という説明はなかったという。
 華美にならないようにというが、どの程度からが華美なのだろう。Tシャツの柄が華美ではいけないというのか、あるいは値段が高いものを指してのことなのか判然としない。教委・主事は「過去に、丈の長いものを持ってくる生徒もいた」とするが、その程度のことなら形状について事前に指導すればよい。これもTシャツの指定根拠としては納得できない。

 10年ほど前に中学校を卒業した女子生徒のお母さんにも話を聞いてみたが、当時からTシャツのことでは質問が多かったのだという。基準が曖昧なため、結局「買わされた」が、もったいないので、あとはお父さんが着ていたと振り返る。白のTシャツは透けてしまうので女子生徒には不便なのだという。

 最終的には、教育委員会の主事も、「確かにTシャツについての記載内容は考えないといけないかもしれません」と消極的ながら不適切であることを認めてくれたが、教育現場でどのように指導するかまでは言及しなかった。就寝時のジャージや、化繊ではない長袖・長ズボンについては、納得できる回答はなかった。

 さらに、「買わされた」との表現については「家庭の問題でしょう」という言葉が返ってきたが、これには強く反論させてもらった。(他の生徒と違うものを着せたら自分の子供だけが浮いてしまう)、そう考えるのも親心である。中には「あるものを持って行け」と強気の姿勢で臨む保護者もいると聞くが、大抵は負担に感じつつも購入して揃えるという。学校側が「あるものでいいが、華美にならないように」と指示すれば、わざわざ探し回ったり、購入する必要がなくなる家庭は多いだろう。「Tシャツ(白ワンポイント)」と指定されれば、「買わされる」と感じるのは事実であり、いささか過激な表現かもしれないが、そう仕向けているのは学校側ということになる。

議論することも「教育」
 
 Tシャツに限らず、本来は「あるもので済ませる」ということをもう一度考えるべきではないだろうか。子どもの教育に金をかけるなとまでは言わない。しかし、食べ物にしても衣服にしても、教育現場が無駄な消費を助長していたら、「大切にする心」を育むことなどできないだろう。給食パン持ち帰りの是非同様、衣服についても保護者の様々な意見があるのかもしれない。しかし、その集約が難しいから、無難そうなものを「揃えて下さい」というのでは余りに安易過ぎる。

 「心を育む」ためには、それなりの過程が必要なはずだ。こうした問題について、子ども達を交えて議論することも「大切にする心」を育む過程ではないだろうか。お仕着せばかりでは「教育」にならない。

                               おわり
 
 
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▼02 消える<警察への連絡欄>
    介護事故 真相究明に逆行!「事故報告書」様式に問題

 介護事故の生々しい現状を伝える「事故報告書」。しかし、その記載内容は、介護サービス施設ごとにバラバラである。特に<警察への連絡の有無>については、事故の真相究明に大きな意味を持つにもかかわらず、全く同様の窒息事故でさえ「有」と「無」に分かれる。問題は、異常死の警察への届け出が法律(医師法)で義務付けられているのが「医師」に限られており、特別養護老人ホームなどの介護サービス施設には、法令で届け出を義務付けていないということである。

 厚労省は、平成11年に省令で、運営などに関する介護サービス事業ごとの「基準」を定めている。しかし、事故発生の場合、(保険者である)市町村や入所者家族への連絡を規定しているだけで、警察への届け出については何も記されていない。福岡県が事故報告について定めた「要領」にも警察への連絡については言及していない。つまり、施設側にその判断を委ねているのである。警察への連絡をしなかったからといって、処分されるわけではない。

 昨日から紹介してきたように、同一事故でありながら警察への連絡対応が異なるような事態が生じるのはそのためである。少なくとも、施設側の過失が認められるような重大事故については、警察への届け出を義務付ける必要があるのではないだろうか。介護事故を闇に葬らせないためにも必要なことであろう。介護現場の事故にとどまらず、虐待防止にも効果があると思われる。しかし、残念なことに、現状はこうした期待とは逆行していた。

福岡市バラバラの様式統一へ 事件隠し助長との指摘も

 実は、福岡市へ提出された過去の「事故報告書」の様式は、統一されたものではなかった。昨日紹介した2件の報告書には<警察への連絡>欄があるのだが、2年間分の特別養護老人ホームの事故報告書15件中、4件分には<警察への連絡>の欄そのものがない。2番目に検証した溺水事故の事故報告書には、該当の欄はなかったのである。その点を市監査指導課に指摘したが、古い様式のものや、現在の県の「要領」に従ったものなど、施設ごとに使用する様式がバラバラになっていたという。ずいぶんいい加減な話である。今年6月から、様式を統一するようになったというのだが、驚いたことに<警察への連絡欄>はなくなっていた。(参照)

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 介護現場で事故が多発する現状を考えると、今回の様式統一は「事件隠し」につながる恐れがある。ストレッチャー転落・死亡事故は<警察への連絡>の有・無の確認から刑事事件へと発展し、特養―協力病院の事故隠しともとれる行状が明らかとなった。

 人の命を預かる施設であるにもかかわらず、なぜ警察への連絡という、当然と思われる義務を軽く扱うのだろう。行政は介護サービス業者に甘い、との批判が出るのもうなずける。
 福岡市は、施設側の過失などによる重大事故について、警察への連絡、届け出を指導する姿勢が見えない。事故報告書記載の注意事項に「交通事故・はいかい・自殺等であれば警察」と記されているに過ぎないのだ。事件性の有無は警察でなければ判断できない。ましてや施設側と協力病院などの医療機関が結託して「事件」を隠蔽した場合、真相は闇に葬られるのである。
「事件隠し」を助長する現行制度の不備は、改善されるべきであろう。
 
 
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こども病院人工島移転再考 その8 みんな「当事者」になりうる

 これまで利用者の声を聞くことを頑なに拒んできた市サイドであったが、7月5日にようやく利用者向けの「説明会」が開かれることになった。やっと利用者の声が公式の場において、行政に届けられることになる。もちろん、それに行政が耳を傾けるかどうかは別問題である。しかし、病院を利用する当事者の声を無視して、真に市民のための医療政策が成り立つのだろうか。

 さらに、行政だけではなく、市民のみなさんにも考えてほしいことがある。
「こども病院の人工島への移転を考える会」に寄せられた電話があったそうである。
その方は4歳のお子さんがこども病院に入院されている方で、普通の病院では対応ができずに、救急車で入院したのだが、その方が言うには、「これまでは、こども病院の移転問題を知ってはいたが、どこか他人事だった。でも、自分のこどもが入院することになって初めて、人工島への移転がとんでもないことだと思うようになったので、是非協力したい」とのことだったそうだ。

 他のお母さんも言う。「私たち自身も、まさかわが子が病気をもって生まれるとは思いもしませんでしたし、こども病院があることは知っていましたが、そこにお世話になるなんてこれっぽっちも考えていませんでした。こどもが生まれてからあたふたするばかりだったのですが、落ち着いてから考えると、『こども病院がここにあってよかったな』というのが素直な気持ちでした」

 これまで、こども病院を利用しているこども達のお母さんの声を中心に「当事者の意見」としてお伝えしてきたが、たとえ今は、こども病院を利用することはなくても、いつ何時、自分が、そしてわが子が「こども病院を利用する側」になるかもしれないのだ。
その点を忘れて、この問題を「他人事」だと考えてしまう人がいれば、それは、「当事者の声」に耳を傾けようとしない行政の態度と軌を一にするもの、と言える。

 こども病院の人工島移転問題の「当事者」は決して「利用者」のみではない。この問題は、これから親になるだろう人を含めて、全ての親が「わがこと」として捉えなければならないのではないか。

日下部晃志

 
 
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