先日、東京の大丸有(大手町・丸の内・有楽町)地区に行った。ここの指定容積率は1300%。対する福岡は800%で、東京が約1.6倍ある。また、一区画あたり土地も広いから当然、建物も広く高い。このあたりはバブル崩壊後、三菱地所を中心として意図的に質の高い店舗を導入。それもあって、それまで平日しか人がいなかったのが、土日でも人を見かけるようになったとか。
一方の福岡・天神では、「天神明治通り街づくり協議会」が発足するなど、再開発の機運が高まっている。そこでポイントのひとつとなるのが容積率。これを緩和して、果たして「暮らしやすい街」になるだろうか。
以前、英情報誌「MONOCLE」で「世界で最も暮らしやすい都市」として、東京・福岡・京都が選出されたことは報じたが、東京と福岡では都市規模が違うため、比較は難しい。一方で京都の方は、街の中心部は建物の高さも限られており、また街もコンパクトなため、どことなく福岡の都市構造と似ている(碁盤の目を除く)。
たびたび、福岡は京都を目指すべきだという意見も聞く。三都市をすべて回ってみて、東京のようなメガロポリスよりも京都のようなコンパクトシティの方が、福岡の伝統文化を壊さず街を発展させるような気がした。
※記事へのご意見はこちら