(株)ハローデイの新社長に加治敬通副社長が就任した。昨年副社長に昇格したばかりだったが、今年12月創業50周年を迎えるのを前に、交代に踏み切ったとみられる。新社長は昭和39年2月生まれの44歳。ハローデイがまだ「かじや」という名前で北九州市小倉の小さな食品スーパーにすぎなかったころ入社し、現在の徳力店を担当した。
後に「カネも人もなく、改装すらできなかった」と振り返っている。2代目だが、草創期の辛酸をなめた苦労人で、「創業者と変らない」というのが周囲の評。勉強熱心で徳力店を立て直し、バブル崩壊後のハローデイ躍進を主導した。
ハローデイは急成長にもかかわらず経営に安定感があるのは、新社長の存在が大きい。山口県のスーパー、サンシズカの買収案件が持ち込まれた時は「老朽店舗が多い」として反対し、乗り気だった父・久典社長を翻意させたといわれる。半面でボンラパスの買収では直ちに実行に動く積極性も見せた。「出店に必要な借入は年商の15%までが原則」とバランス感覚を見せる。手綱さばきに注目したい。
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