国土交通省がスカイマークの168便運休問題で、月内にも同社を立ち入り検査し、乗務の実態などについて調査することが6月6日にわかった。同社はパイロット2人が退職したことで1カ月に168便の欠航が出た。羽田-福岡線では、SKY017便・SKY020便の6月3日~17日、6月19日~20日、6月22日~26日、6月28日~29日が運休となっている。
話は4カ月前にさかのぼるが、岩崎グループの岩崎産業(鹿児島)がスカイマークに対する損害賠償訴訟を東京地裁に起こし、6,000万円の支払いを命じられるという出来事があった。
スカイマークは02年に東京-鹿児島路線を就航、航空機誘導などの地上業務を年2億1,000万円で岩崎産業と委託契約した。しかし、スカイマークは採算が取れないことを理由に、04年に手数料を年1億5,000万円に引き下げることを提案。05年分として同額を支払い、06年に運航から撤退した。だが、「手数料減額の合意は成立していない」(白石裁判長)という理由で、スカイマークは差額分6,000万円を支払わなければならなかった。
こうしたやりとりの背景にも、スカイマークの厳しい経営状況が反映されていたのだろう。