ある一級建築士が嘆く。「今年11月に改正建築士法が施行される予定だが、すでに人手不足が始まっている。新しく設定される構造一級建築士の資格を求める人は、国交省の予想よりもはるかに少ない」と。
さらに「今、中国で日本の構造設計者を月150万ほどで雇うところも出てきているようだ。日本では一級建築士32万人のうち、構造設計に関わっているのは、わずか4%の1万2000人。廃業などが相次ぐなか、ただでも人手不足なのに」と語る。
「日本の構造設計は世界でもナンバーワンと言われるほどだ」とその建築士は語る。資格では測れない設計能力は、これまでの歴史と経験によって積み上げられたもの。法が適正に運用されることを望みたい。
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