福岡ではデベの破綻が2社連続して発生した。金融機関の焦げ付きも大きなものとなっており、特に山口銀行は、これまで不動産業界に対して積極的に対応していただけに、高額な不良債権の発生は、今後の個別融資も厳しいものとなろう。
金融庁の総量規制並みの指示もあろうが、デベ業界は一時的な不況はあっても国民のニーズに沿っており、内容が健全なデベには積極的に融資すべきであろう。特に福岡は地場デベのシェアが高く、育成の立場からも融資すべきである。銀行が締め付けたら多くの地場デベがジリ貧になり、中央大手デベの台頭では田舎銀行は相手にされず、融資そのものがジリ貧になろう。
山口銀行の不動産業者に対する融資(単位:百万円)
融資残高 |
増加額 |
05/08 |
全融資 |
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2005年3月 |
274,685 |
2,954,628 |
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2006年3月 |
276,726 |
2,041 |
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2007年3月 |
291,739 |
15,013 |
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2008年3月 |
307,606 |
15,867 |
32,921 |
3,369,143 |
※ここ4年間で336億円増加させ、08年3月末の不動産業者に対する融資残は3076億円で、同行の総融資残に占める割合は9.13%となり、増加率は11.9%となっている。
一方建設業者に対する融資残は、05年3月期末残2,303億円から08年3月期末残2,093億円と209億円減少している。(同社決算書資料より)
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