樋口氏が新社長に就任　本格的な不動産再生を目指す

新発想を武器に

　新生住宅（株）（久留米市）や作州商事（株）（福岡市博多区）、（株）リアン・インク（福岡市博多区）などで活躍していた染川幸美氏。同氏と志を持ちながら（株）ダックス（福岡市中央区）で活躍していた樋口由紀夫氏。両者が意気投合し、昨年８月に設立された（株）シフトライフだが、去る９月、染川氏が代表を退き、新たに樋口氏が就任した。
　同社はマンション・戸建住宅の分譲事業と各種リフォーム業を主体とするデベロッパーとして設立された。最大の企業理念に「良質の住まいを市場よりも低価格で提供すること」という、およそ全てのデベロッパーが目指すべき永遠のテーマを掲げ、それに向かって、現在邁進中だ。
　樋口氏は今まで20余年にわたって不動産業に携わってきた。「平成元年ごろから、デベロッパー業界を見てきましたが、やはり原価積上式では“良いものは高い”ということにしかなりません」と樋口氏。そこで同社は「良いものを安く提供する」というテーマを実現するため、「DIRECT LINK（ダイレクトリンク）」という新発想のマンションに取り組んでいる。分譲マンションとコーポラティブ方式の融合とも言うべき手法で、販売経費、モデルルーム費用、広告宣伝費などのコストを削減し、周辺平均価格の80～90%での購入が可能になる。
ダイレクトリンクでの初の分譲マンションが「アメイズ行橋リバーサイド」。2008年７月に竣工予定だが、すでに第２弾ダイレクトリンク「アメイズ兵庫北」（佐賀市）も決定している。

真の意味での不動産再生を実現す

　今後はダイレクトリンクマンション分譲事業だけでなく、不動産再生にも力を入れていく方針だ。同社が掲げるのは、いわゆる「リフォーム＝元に戻す」ではなく、「リノベーション」と「コンバーション」。
　リノベーションとは、単に元に戻す（＝リフォーム）だけでなく、建物の持つ初期性能以上の新たな付加価値を加え、再生させること。またコンバーションとは、建物の用途変更のことで、体躯丸出し（スケルトン）の状態からさまざまな改造を加え、別のものに作り変える。例えば、事務所ビルをマンションへ、投資マンションを分譲マンションへといったように、不動産を蘇らせ、有効利用を可能にする。樋口氏は「リノベーション、コンバーションといった手法で、本当の意味での不動産再生をやれる範囲で手掛けていきたい」と、その想いを熱く語った。
　福岡地区はマンションデベロッパーが多いエリアであるが、樋口氏は、ほかのデベロッパーとは違った視点で「良いものを安く」という永遠のテーマに挑戦していく。

［プロフィール］
樋口由紀夫（ひぐち　ゆきお）
（株）シフトライフ代表取締役社長。
2007年９月に、同社専務取締役から代表取締役社長に就任。
会社住所：福岡市博多区博多駅南6-12-25
ＴＥＬ：092-474-7670
URL：http://shiftlife-corp.com/

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