◆ 01 どうする福岡空港(5)小池邦弘県議会議員が語る
機能分担で見直しを
◆ 02 どうする福岡空港(4)福岡都市圏経済界を襲う乱気流 6
拡張案への誘導
◆ 03 対アジア拠点空港としての北九州空港整備考 その72回
公共交通機関としてコンパクトに空港と都市を結ぶ−2
◆ 04 改革派前市長による希望の提言(11) 木下敏之前佐賀市長
私の見た夕張(1)・医療法人夕張希望の杜
どうする福岡空港(5)小池邦弘県議会議員が語る
機能分担で見直しを
―新空港の理由として、都心部の高さ制限が言われています。
小池/
天神地区の高さ制限で高層ビルが建てられない、という経済界の考えは理解できなくはないですが、高さ制限が撤廃されればどんどん高層ビルが建設されていくでしょう。しかし今でも多くのビルは空き室が多いと聞いています。供給不足ということならまだしも、ビルを建てても空きテナントばかりでは却って地方経済が疲弊していくのではという懸念があります。
―貨物についてはいかがですか
小池/
既存空港を使用するということになれば、24時間の北九州空港との機能分担になると思います。仮に新空港建設となっても完成するまで機能分担が必要でしょう。北九州市の北橋市長の分担論を検討する必要があると思います。
―事業費についてどう思いますか。
小池/
ステップ4で総事業費や地元負担などの詳細が出てくると思います。1兆円以上の費用がかかるといわれていますし、経済界はそんなに負担できないと思います。
―道州制をにらんでの空港論議は
小池/
道州制をにらんでの議論になると思いますが、ハブ空港ということになれば福岡ではないかという気がします。ほかの場所ではハブ空港としての役割が果たせるのか疑問が残ります。
(つづく)
どうする福岡空港(4)/福岡都市圏経済界を襲う乱気流 その7
カナダのアトリエから見た福岡空港問題
田中勝/在バンクーバー
《拡張案への誘導》
発表が行われて以来、話題を呼んでいる福岡空港調査連絡調整会議の新たな拡張案は、現滑走路の西側の土地を数メートルかさ上げし、2,500メートルの新滑走路を増設する、というものだ。
これまでPIステップ3で示されてきた拡張案3案が、いずれも新たな土地買収や高速道路のつけ替えなどの必要性があったのに対して、新案は
現在の福岡空港の敷地内で新滑走路を増設する計画になっており、これらの問題を考える必要がない。
この新案は、発表が行われた6月30日の夕刊から、翌日の各紙朝刊上で「改良案」として掲載された。
新空港建設には、1兆円を超える建設費用が見込まれるようで、論外のような気がするが、拡張案でもこれまでの3案は2,500億円から7,500億円の費用が必要とされていた。ところが今回の新案は2,500億円以下の費用で済むという。
この連載のいくつか前に福岡県内のある市長が、「PIステップ3は新空港建設案の方で空港建設の選定地を6所も示しているが、個別に可能な発着回数や事業費などの試算を出してはいない。一方、増設案は滑走路の具体的な敷設位置や個別の事業費まで示されている。国ははじめから増設案を主に福岡空港の将来像について考えているから新空港建設案の方には具体性がないのであり、麻生知事の考えも一緒だ」と言っていたということに触れたが、麻生知事の考えは別として、今回の改良案なる新案の発表は全くこの発言を裏付けるかのような内容だ。
既にPIの論議のなかで3案並んでいた拡張案に、わざわざ国の諮問機関がこのタイミングで、前案がかかえる問題を解決する内容を持った新案として「改良案」を発表することは、世論の誘導であり、拡張案というゴールに向かう上での環境整備ともとれる。
PIでの論議こそを、劣勢にある新空港建設案の失地回復を行なうための内堀としていた福岡都市圏経済界は、この発表に慌てるが、同案に対するものとして新聞紙上に掲載された経済界代表のコメントには説得力がなかった。
その説得力のなさは、新空港を建設するべし、という優れて国家的規模の論議を行っているにもかかわらず、視点が狭小に陥っているからではないのか、とバンクーバーのアトリエから見ていると思えて仕方がない。
つづく
━━ 福岡空港を考えるサイト
福岡空港調査連絡調整会議 http://www.fukuokakuko-chosa.org/
120回連載★対アジア拠点空港としての北九州空港整備考 その72回
■公共交通機関として空港を応援 コンパクトに空港と都市を結ぶ(2)■
西鉄バス北九州株式会社/久保裕二社長に聞く
《鉄道とは異なるバス路線の役回り》
記者/ 鉄道によるアクセスを空港へという要望が開港当初からあります。
久保/ 博多から新幹線を通し20分で福岡都市圏と北九州空港を結ぶというのであれば意味があるでしょう。
それにしても1,000億円以上の費用が必要な話しで、軌道系のアクセスがペイするには年間400万人以上の利用者が必要ともいわれています。現状の中では、先ず空港の利用者数を増やす努力を関係者のなかで行うことが、一番必要かと思います。
記者/ 仮に鉄道が敷かれたとなるとバスの運行に影響があると思いますが。
久保/ 役回りが違いますから心配はありません。鉄道は直線的に発地、着
地を結ぶわけですが、バスは、発地、着地の設定に幅がありますし、乗降も鉄道より簡便です。
博多〜北九州空港間を高速で結ぶという役回りは新幹線でも、周辺エリアからエアターミナルの玄関までお客様を運ぶというのはバスの役回りです。西鉄エアポートバスは、役どころを果しながら、北九州空港が新幹線を敷くことができるような空港に育つための協力を今後も惜しみません。
つづく(インタビュー・清田進)
━━ 北九州空港を考えるサイト
北九州から飛ぶ東京! スターフライヤー http://www.starflyer.jp
1便5:30 北九州エアターミナル http://www.kitakyu-air.jp/
とべとべ北Q 北九州空港振興協議会 http://www.tobetobekita-q.jp/
行政コラム・改革派前市長による希望の提言(11) 木下敏之前佐賀市長
■私の見た夕張(1)
・医療法人夕張希望の杜
2005年10月の佐賀市長選挙で敗れてから、横浜市の中田市長からスカウトの声がかかりました。これまでの4人いる副市長の一人という存在から、中田市長を大統領とすれば、私が首相的な存在で内政を細かくリードしていこうという、日本初の構想でしたが、ある事件の影響で議会との力関係に変化が生じ、その構想は止まりました。
その後、私は東京を活動の拠点として、ベンチャービジネスの傍ら、全国各地で講演しています。そして、昨年の10月に、不思議なご縁で、夕張市にある夕張市立総合病院の経営を引き継いだ「医療法人財団夕張希望の杜」の経営を、メールマガジンを発行するという形で応援をしています。
今回は、この病院の取り組みは詳しくお話はしませんが、地方で医師集めに苦労している地域には貴重な情報の宝庫です。 趣旨こちら⇒[ http://www.kinoshita-toshiyuki.net/newsletter.html ]
そういったこともあって、夕張市の人と話す機会もあり、夕張市の財政破たんについて調べて見たところ、そこにはどこの市町村にも共通する教訓がありました。それは、人口の減少に応じて市民サービスの削減や職員人件費の削減をしないと、財政はどんどん悪化するという単純な教訓でした。
つづく
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