――江田憲司衆議院議員などに見られるように元キャリア公務員が脱官僚政治ということで頑張っていますね。
田中 佐賀県のA代議士は大蔵官僚出身ですが、Aさんも官僚時代のことを反省されています。
市や町のほうがかえってモノをいえる状況ですね。例えば同じ自民党でも私に対して賛成・反対とはっきりとモノを言ってきます。それが、県議会議員、国会議員になれば党の方針に沿っていないとモノが言いにくい状況があります。江北町議会は10名の議員中、7名は新幹線賛成です。合併しなかったということもあり財政事情を考え、議会が自主的に議員定数を4名削減しました。
―――こうした気骨はどこから生まれたのでしょうか。
田中 この町は以前の中選挙区時代から政争の町でした。町長選は町を二分し、毎回激しい選挙戦が展開されてました。こうしたこともあり、政治に対する関心は高かったように思います。
―――ひと言でこの町の住民を語るとすれば。
田中 純朴な中にも自分たちの町は自分たちで守る、という意識が強いですね。新幹線問題でそれが強くなりましたが、その後、着工することになったものですから、「この先どうするんだ」という人や「最後まで反対する」という人もいるし、どう舵取りを進めていくかが課題です。
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