粉飾決算問題から債務超過寸前に陥っていた真柄建設を救済するとして、北國銀行と北陸銀行の両メインバンクは、40億円の割当増資に応じることを決定。明治時代から続いた真柄一族を同問題により引責お役御免とし、6月27日、北國銀行は現役の専務取締役を代表取締役社長に、また現役の常務取締役を常務取締役として送り込んだ。
両行は社長と常務の席に着かせ、完全に銀行管理下とした真柄建設を、銀行自らが民事再生法による再建の申請をさせたことになる。これでは、銀行のインサイダー情報による真柄潰しでしかない。銀行による再建策の一貫として送り込まれた社長等による潰しの何ものでもない。
両行は、真柄建設に人を送り込み、再建させると見せかけて、844億円(08/3)の売上高の会社を5億円の不良債権発生で、割当増資引き受け(40億円)の前倒しや貸付もせず潰したのである。
※このままでは、40億円引き受けてもますます泥沼に陥ってしまうとしたのであろうか、結果40億円引き受けず債権が少なくて済んだ両行である。
なお、同社は愛松建設(6月末負債総額154億円で破綻)への不良債権発生で、目先の資金70億円が不足するとしているが、有価証券報告書の主要資産の明細(受取手形・完成工事未収入金)には愛松建設についての表記はない。その後に債権が発生しているとしたら、大きな額ではなかろう。※愛松に対しての不良債権は5億35百万円(内容不明)と判明。