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「かえりみる」こと知らぬ市長 「かえりみられぬ」市民は不幸
福岡市政ニュース
2008年7月10日 10:36

 「かえりみる」を漢字で表記すれば、「顧みる」または「省みる」のどちらかになるだろう。前者は後ろを振り向く、心配する、情けをかけるといった意味になる。後者は、反省する、あるいは自身の行いの良し悪しについて考えるというところだろうか。

 人間にとって、「かえりみる」ことがいかに大切か・・・。
 特に政治家たるもの、公約を掲げて当選した以上、かえりみる姿勢がなければ評価の対象にすらならないことになる。マニフェストを公表していればなおさらである。

 着実に増す市政への「不信感」

 さて、吉田宏氏が市長に就任して以来、「公約を守った」「マニフェストを達成した」という話を聞いたことがない。

 自治体首長の公約達成について議論されるのは、選挙戦の争点として候補者自身が何度も訴えたことや、有権者の共感を得たと思われることがらについてである。
吉田氏の場合、「人工島事業の見直し」「留守家庭子ども会の無料化」「保育所民営化の中止」「新空港反対」などであるが、極めつけは「聞きたかけん」というフレーズに代表されるように、市民の声を聞き、政策決定過程をオープンにするということだった。

 そうした吉田氏の政治姿勢に共感したからこそ、市民は山崎広太郎前市長に代わり吉田宏氏を選んだはずである。背景には市民の声を無視した、唐突なオリンピック招致があったことは疑う余地もない。しかし、公約どころか、政治姿勢そのものが選挙用の見せかけだったとしたら、市民は選挙詐欺にあったようなものである。吉田氏が市民を騙したのかどうかは分からないが、現実には、吉田市政がスタートしてから、市長が市民の喝采を浴びるような出来事は一度もない。選挙時とのギャップに、不人気度は上昇する一方なのである。

こども病院移転問題に見る吉田市政の本当の姿
 
 就任から1年半以上経って、人工島へのこども病院移転問題がひとつの山場にさしかかっている。
市長選で吉田氏が重点をおいて訴えたのは、大型開発への批判だった。とくに人工島については「設定されている現在の土地利用区分をいったん白紙に戻す」と記されている。ご丁寧に選挙戦のスタートである第一声は人工島、という念の入れようだった。多くの市民が「抜本的な見直し」を約束したと考えるのが普通である。

 結果、見直しといえるのかどうか疑問だが、密室で、役人だけが都合の良い「検証・検討」を行い、吉田氏自ら先頭に立っての「人工島事業推進」へと舵を切る。市民病院・こども病院のふたつの市立病院については、「見直す」と言った公約との整合性をとるため、こども病院だけを単独移転させると言い出した。

 「検証・検討」は、本社が指摘するまで議事録さえない密室協議で、結論は開発推進。
つまり、政策決定の過程は不透明で、見直しは口だけ、市民から見れば明らかな公約違反である。

 公約違反といえば、まだまだある。
・留守家庭子ども会の無料化は、いったん市議会で否決されておきながら、なんの手直しもなく2回目も否決。やる気がないとしか言いようがなかった。
・「保育所民営化は中止の方向で見直す」としながら、これもまた民営化にゴーサイン。
・「新空港は必要ないことを明言する」としていたが、いまだに一言も発しない。
断っておくが、これらは全て吉田氏が直筆でサインし、捺印した「マニフェスト」に記されているのである。

 約束を守らないばかりか、正反対のことをすれば、世間では「嘘つき」「裏切り者」と非難される。だからこそ政治家は、自らの公約と選挙時の言動を「顧みる」ことが必要だ。もちろん患者家族等の弱い立場の市民を「顧みる」ことも求められる。

 しかし、残念ながら政治家・吉田宏氏の辞書には「顧みる」という語は無いらしい。

 「顧みる」ことなく自身の公約違反を繰り返す福岡市長・吉田宏氏。特にこども病院の人工島移転問題をめぐっては、患者家族や市民の反対意見に耳を貸さず、「なにが何でも人工島」の姿勢を崩そうとしない。こどもの命より博多港開発や銀行との関係が大切らしい。

 吉田氏のマニフェストをひも解けば、次のような文言が並んでいる。
「現市政(注・山崎前市政のこと)に対する不満として『われわれの意見を聞こうとしない』というものが多かった。・・・略・・・(1)市民の身のまわりの問題。(2)その時々に話題となっている問題―などについて人々の意見を直接聞き、自分自身が問題について考え、それを市政に反映させる。」

 こども病院移転問題は、まさに市民の身のまわりの問題であり、最も話題となっている問題でもある。しかし、吉田氏はこれまで直接市民の意見を聞こうともせず、移転候補地を人工島に決めてから「説明」だけに出向くという。市政が「顧みた」のは、小役人の姑息な「はじめに人工島ありき」の声だけである。

 さらにマニフェストの<公共事業の見直し>には、「スクラップアンドビルドではなく、すでにあるものを活かす」と記されているが、こども病院についてはこうした創意工夫をした形跡すらない。どこまでも吉田氏の公約は軽い。

 知り合いのマスコミ関係者に、「吉田さんのマニフェストには『新空港は必要ないことを明言する』と書いてあるけど、いつ明言するのかな。」と聞いてみた。「えっ!」と驚いていたが、「どうせ自分の公約なんて覚えていないんだろうから」とあきらめの言葉が返ってきた。自分の公約を「顧みない」首長は気楽なものである。
 
 「省みる」姿勢も皆無

 公約違反もさることながら、自身の選挙で暴力団関連企業から事務所を借りておきながら、説明責任を放棄、「民主党県連に聞け」といい続ける。

 後援団体の「ふくおかFUNクラブ」をめぐる経理上の疑惑については、後援団体の代表も会計責任者も取材にさえ応じず、吉田氏も秘書課を通じ回答拒否。
市長公用車に知人を乗せてまわり、タクシー代わりに使用したことを暴かれても「なにが悪いんだ」と開き直り。

 人工島事業の推進を決め、公約違反を責められれば「いまさら海に戻せというのか!」と逆切れ状態。とにかくよく切れる市長さんなのである。「省みる」という姿勢は全くない。「省みる」ことは嫌いだが、「○○省」、つまり中央官庁は大好きらしく、東京出張のたびに「政策決定過程」(市秘書課・談)の一環としてどこかの「省」に出向いているという。ただし、どこの省に、何をするために行ったのかは、教えられないという。

 「顧みる」ことも、「省みる」ことも知らない市長。「かえりみられる」ことのない市民は不幸というしかない。

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