一枝地域の8000を超える署名を添え、「一枝保育所を残して欲しい」という声は、この半年間子ども家庭局保育課に対してだけでなく、北橋市長と市議会保健病院委員会にも届けられたが、悲しいかな実情は理解されていない。そこで、これまでの陳情や審議を振り返ってみよう。
3月10日、一枝保育所保護者会・一枝保育所を守る会は、市議会に陳情書を提出し、3月17日に市長質疑が行われたが、北橋市長の答弁は3月8日の保育課からの文書と一字一句変わらなかった。4月14日には、市議会で保健病院委員会が開催され、一枝保育所移転についてようやく公の場で質疑が交わされた。6月9日には一枝保育所を守る会の代表が、直接北橋市長に面会し、仙水町への移転反対を申し入れている。
市長への直談判でも状況が変わらないため、一枝保育所を守る会は移転問題の不条理を広く訴えていくため、マスコミへの資料配布、市庁舎前での抗議活動などを開始した。一度不採択となった陳情案は再度の審議はしてもらえないため、今度は移転反対ではなく、「現在の保育所に隣接した公園への移転という代替案」を再度議会に提出し、無事受理されたので、9月の保健病院委員会でもう一度審議されることになっている。
こうした移転反対運動の広がりに、住民への説明を拒んできた保育課も仕方なく重い腰を上げ、7月22日にようやく第1回の住民説明会が開催された。しかし保育課の説明は、以前の内容を繰り返すだけで、仙水町移転への本質的疑問には一切回答がなく、全く意味のない、ただの「アリバイ作りの住民説明会」であった。
記者もこの説明会を傍聴したが、これだけ保護者や地域住民をバカにした誠意のない、茶番劇を平気で行なえる「北九州の役人/保育課」は、ある意味ですごいのかもしれない。時折、出席した住民の鋭い突っ込みに顔を引き攣らせる場面もあったが、「役所が一度決めたことは何があっても撤回しない」という姿勢を通そうとする保育課の役人は、たぶんこの世界では模範生なのだろう。
北九州市民の皆さん、また特に市政を監視する役目の市議会の方々、保育課の動きに注目して下さい!
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