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不況の極み?ガラガラのテナント 大名地区
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2008年8月12日 15:16

 先日、商業施設の調査のため、中央区大名のテナントを見てまわった。福岡は英情報誌「MONOCLE(モノクル)」が発表した「世界で最も暮らしやすい都市」のランキングでショッピング部門の第1位に選出された。たしかにオシャレな店舗、隠れ家的な店舗が多くある。

 しかしよくよく見てみると、テナントスペースは10店舗分あるのに3店舗しか入ってない、といった商業施設が多く見受けられた。ある大手広告代理店の人は「今はテナントの入れ替わりが激しい」といっていたが、実際に街中を歩いてみると、競合激化というよりは不況の極みゆえの空室に思えて仕方ない。

 三鬼商事福岡支店が発表した7月末時点のオフィスビルの空室率はついに10%超え(他のオフィスも含めれば実数はもう少し多いだろう)。しかし、大名地区の商業施設は実数で30~40%近い空室率ではないか、というのが率直な感想だった。ある内装業者も「最近は新築物件の仕事はほとんどない。改装が主な仕事だ」という。

 ピカピカの新築施設はガラ空き、既存施設も入りが悪いとなれば、景気が悪いのに物価が上昇するスタグフレーションで消費が冷え込み小売り不振に陥っているとしか思えない。テナントが埋まらなければ、建設・不動産業界にも悪影響を及ぼすだろう。真に「世界で最も暮らしやすい都市」にするためにも、こうした状況を打破することが必要だ。


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