福岡市と佐賀市を最短距離で結ぶ国道263号線の「三瀬トンネル有料道路」に九州最大級のループ橋が完成した。12日に開通し、これまでより5分短縮される。
佐賀県道路公社によると、ループ橋は、ループ円の直径約220メートル、地上からの高低差約100メートルで九州最大。ただ、長さが約1000メートルで、人吉ループ橋(1190メートル)より短いため、「九州最大級」のふれこみだ。
ループ橋の完成で通行時間が約5分短縮する。また有料道路を通過することで一般道よりも15分早い。狭路での急カーブなどの障害が緩和されるため、物流の促進効果もあるという。
《総事業費73億円 通行量1割増 料金は値上げ》
同有料道路は、福岡市早良区から佐賀県三瀬村を結ぶ約3.4キロ(うちトンネル約2.4キロ)が1986年度に総事業費46億円で開通した。今回開通するのは、2004年度に着工したループ橋とその前後の1.87キロで総事業費73億円。
通行量は約1割増を見込む。2007年度は1日平均6173台だったが、開通後は1日平均6955台を計画。ただ、ガソリン価格の高騰によって交通量の総数が減っており、流動的要素も大きい。
また開通に伴い通行料金が上がる。普通車が250円→300円、軽自動車150円→250円、大型車360円→500円など。料金は2030年2月まで徴収し、事業費を償還する。
12日は福岡、佐賀両県の県議、市議、代議士らを集めて開通式を行い、午後2時に開通する。「福岡、佐賀の交流や観光、産業の活性化の起爆剤に」と関係者は期待している。