筋書き通りに動く金子漁業グループ
金子県知事のお家元である金子漁業グループが、産業再生法により再建することが発表された。それも承認したのは農林水産省というから、さすが金子漁業である、福岡銀行も思いのままにはできまい。
金子漁業グループの総帥は金子源吉氏であった。ところが、不動産投資や養殖事業への過度の投資で実質行き詰まり、親和銀行からの圧力で(当時金融監督庁からの圧力があったと思われる)金子源吉氏は、代表や役員から退き、変わって親和銀行OBが同グループ各社の社長を務めていた。
しかし金子源吉氏は株主として、グループ内ではオーナーとして君臨してきた。
親和銀行が福岡銀行に吸収され、先般、福岡銀行グループは債務免除と貸付金の株式化(DES)を行い、再建させることを発表。今回の産業再生法の適用で他取引銀行も再建への支援が必至となり、各銀行が債務免除することで同社は本格的に再建されることになる。
ところが、福岡銀行子会社の福岡キャピタルパートナーズが同社の株式を保有する旨発表しているが、再建されるまでとしており、その後の株の行方が記載されていない。
これまでの経過から、金子グループは15社以上にのぼり、今回の産業再生法の適用は東洋漁業・金子産業・兼井物産の大口3社だけ(超大口の金子漁業がないのは不思議)。
親和銀行は福岡銀行の子会社化以前に、金子漁業の債務免除処理を終わらせていたのであろうか?
再生法により同3社が再建されたら、福岡キャピタルパートナーズから現金子漁業グループの再生適用外の会社、もしくは金子一族のダミー会社がこの3社を購入することになろう。
金子漁業グループは、漁業関係以外にホテル事業・真珠事業・道路管理事業・採石業・各種サービス業・人材派遣業まで事業の幅が広く、現に金子源吉氏が社長を務める会社が山とある。またテレビ長崎の社長でもある。
つづく
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