福岡市立こども病院の人工島移転の是非を市民に問おうと、患者家族らのグループ「住民投票の会」が動き始めた。今月28日から住民投票条例の直接請求のための署名活動を始める。21日は市長と市議会議長に対して、人工島の用地取得案を市議会で審議することを差し控えるよう申し入れた。
同会は、人工島移転の賛否を市民に聞いてみたいと、住民投票条例の制定を目指しており、8月28日から直接請求のため、3万人の署名を目指して活動を始める。9月28日まで。署名を集めるのは受任者に限られる。このため同会は受任者を募集しているが、これまでに引き受けたのは、目標の3,000人に対して500人ほど。街頭でチラシを配るなどして呼び掛けている。
市長と議会への申し入れは、市長に対しては移転計画の中止とともに、9月の市議会定例会で人工島に関する議案を提案しないよう求めた。また市議会には、議案を議決しないよう申し入れた。しかしこれまでに、民主・市民クラブ、みらい福岡、公明党が議案に賛成する意向を示している模様で、議会の情勢は、可決に向けて動いている。このため同会の代表はこの日、市役所で各市議会会派の部屋を回り、議案に賛成しないよう申し入れた。
申し入れなどの後、記者会見した会のメンバーは、「人工島移転に患者や家族は不安がっている。市長は説明会当時『人工島で決定ではない』と言っていたが、裏では『人工島ありき』で書類を作っており、不信感を覚える。このまま人工島に移転することが正しいのか、市民の皆さんにこの問題を知ってもらいたい」と話した。
同会は受任者を募集している。詳しくは「住民投票の会」
http://www.happy-heart-fukuoka.org/jyumin.htm
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