8月21日北九州市議会保健病院委員会での保護者会代表の口頭陳述
8月21日の北九州市議会保健病院委員会で、事務局からの陳情書の読み上げに続き、一枝保育所の代表から口頭陳述が行なわれた。
障害児を持つ家庭にとって移転による負担がどれだけ大きな問題か、切実に訴えたが、民主・社民の議員は、移転しても個別の保育課の対応で乗り切れる、と言い放った。
本当に移転を強行した後に、保育課が「通園のための具体的対応策」を打ち出してくるのかどうか、読者にもぜひ証人として監視していただきたいと願うものである。
その口頭陳述の内容をまずお伝えしよう。
「私は、一枝保育所保護者会会長の■■です。
8月11日に行なわれた住民説明会の席上で、我々が、保育課の移転・改築案のデメリットについて尋ねたところ、清田部長以下の保育課は、デメリットについては、住民・保護者に不安を与えるため説明していないと回答されました。
つまり、説明責任を果たしていないことを自らお認めになりました。我々は、保育課・事業団が説明責任を果たさずに、実力行使を行なうという暴挙を保健病院委員会は許さないと信じています。
保育課・事業団に対し、デメリット及びその対策について保護者・住民との協議の上、説明責任を果たしたのちに、移転計画を推し進めるようご指導頂きたい。
また、一枝保育所を利用している家庭の中に次のような家庭があることを保育課は、当然知っているはずです。
委員の皆様は、ご存知でしょうか? その家庭には、3歳の双子がいます。
1人のお子さんは、座ることさえ難しい、24時間介護が必要な重度の脳性マヒ児です。お母さんは、自らも小脳内出血の後遺症と闘いながら、日中のほとんどを介護に費やし、夜も、介護ともう1人のお子さんの面倒を見て、睡眠時間は、約3時間の毎日です。
もう1人のお子さんは、2年前より、一枝保育所に通所されています。毎日、お祖父さんが、保育所への送迎を行ない、障害児の介護にも多大な協力をされています。
保育所が仙水町へ移転された場合、更に、往復で、40分以上の時間的、体力的な負担を課せられることになります。
この家庭にとって、毎日40分以上の負担が増えることが、どれほど大きいことか、「ハートフル」「子育て日本一」を目指す北九州市市議の皆様には、ご理解いただけるでしょう。
保育課は、これまで、移転先は、半径500m以内という内部基準を満たしていないにもかかわらず、「徒歩圏内であるから問題ない」と主張してきました。
しかし、睡眠時間 3時間の生活を余儀なくされている家庭にとって、本当に問題ないといえるのでしょうか?
広い敷地や駐車場を論ずる前に、現利用者が安心して通所できる保育所を確保する方が先決ではないでしょうか?
もし、我々の案が受け入れられない場合,このような家庭はどうすれば良いのか、保健病院委員会としての見解をぜひ、この場でお答え頂きたい。
このような家庭を切り捨てるような移転計画が強行されないよう、本委員会の皆様のお力添えを頂けますよう、お願い致します。以上で、私の口頭陳情を終わります。」
(後略)
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