アフガニスタン東部ジャララバード近郊で「ペシャワール会」の伊藤和也さん(31)が武装した4人組に拉致された事件は、報道によると、地元警察が伊藤さんが監禁されているとみられる山中を捜索しているらしい。
福岡市中央区大名にあるペシャワール会の事務局では、スタッフが伊藤さんの安否情報への対応に追われている。無事を祈るばかりだが、今後、同会の活動に影響を与えないかも心配される。
ペシャワール会は政府からの資金を受けず、会費や寄付で運営。非武装で、地元に溶け込んで草の根の支援をしてきた。アフガンで農業用水路水路の工事を行い、地元住民の農業従事にもつながっている。非常に感謝されてきた。
中村哲医師は帰国した際の講演で、「武装した人に守ってもらって活動するよりも、無防備で現地の人と一緒に汗を流している私たちの方がむしろ安全だ」とたびたび話していた。丸腰で、しかも地元住民から愛されている日本の支援者を拉致するほど、アフガンの治安は悪化しているのか。伊藤さんの安否が心配される。