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特別取材

【物言うサブコン】 協力体制を敷いて現状打破へ (2)
特別取材
2008年9月 4日 09:30

福岡県鳶土工業連合会

 「鳶」(とび)印の法被を着込み、主に高い所での作業を専門とする鳶職人は、一般の方にも馴染み深い存在であろう。新幹線、高速道路の橋脚やビル・マンションの建設工事などで欠かせない、高所作業などを行なう専門技術者集団だ。

 7月15日、セントラルホテル福岡で行なわれた「福岡県鳶土工業連合会」の安全大会は、淡々と進んでいくのがむしろ印象的だった。鳶・土工という職業柄、より高度な作業の安全が求められる。また、着工から竣工までの長い間現場に携わることもあり、鳶には職工たちの安全の要としての役割も期待されているという。同会会長・中村隆輔氏の「安全に対する決意と積極性は、事業主自らが常日頃から意識し続けなければならないものであり、それこそが安全への最短距離」とのスタンスが、安全大会の運営にも反映されているように思われる。

 このように、専門工事業者のまとめ役という立場もあり、専門工事業者の各団体が所属する(社)福岡県建設専門工事業団体連合会(建団連)、建設産業専門団体九州地区連合会(九州建専連)のまとめ役に鳶・土工の業者が就くことも珍しくないようだ。

 建団連および九州建専連の会長を務める杉山秀彦氏は、安全について以下のように説いている。「心を亡くすと書いて"忘れる"と読みます。水に弱いと書くと"溺れる"ということになる。そして、我を怪しんだ(見失った)ときに"怪我"をしてしまいます。安全は誰かが作ってくれるものではなく、個々人が意識し続けてはじめて達成できるのです」。元請業者(ゼネコン)に頼るばかりではなく、可能な限り専門工事業者(サブコン)自身の意識の向上を呼びかけるあたりが、「物言うサブコン」としての杉山会長の持ち味ではなかろうか。

 ところで昨年末、ある全国規模の業者が下請に対して請負代金の一律3%カットを打ち出し、その後、国からの指導で撤回した出来事を皆さんは覚えているだろうか。下請にとって、3%もの代金カットは死活問題。このとき、弊誌で取り上げた記事を手に、国土交通省との折衝に当たったのが杉山会長であったことも、ここで明らかにしておきたい。

つづく



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