(株)西鉄ストアは、次世代EDI(電子データ交換)標準とされる、インターネットをベースにした「流通BMS」(ビジネスメッセージ・スタンダード)を昨年11月から篠栗町に物流センターを開設したのに合わせ導入した。九州のスーパーでは初だ。
通信時間を1時間短縮できるようになり、店舗からの発注時間を1時間ずらすことで、発注精度の向上に活用している。BMSは従来のEDIに比べ、ネットを使うことで通信時間が短縮化されるほか、画像なども送れるのが特徴。 従来のEDIフォーマットが小売ごとにばらばらで、卸は取引先ごとにフォーマットを変換する必要があるのに対し、業界共通のフォーマットを使用できる。
ただ、スーパー各社は独自の情報システムを構築しているため、導入しているのはイオン、ダイエーなど大手数社にとどまっている。西鉄ストアは篠栗物流センター稼働に合わせて導入。従来、店舗では午前11時に本部に発注し、作業が終わるまで1時間30分かかっていたが、30分で済むことから発注時間を12時に繰り下げた。これだと、取引先も受注の作業体制を変更する必要はない。発注時間を繰り下げることで、僅か1時間とはいえ、昼までの売れ行きを見て注文を出せるようになり、発注精度の上昇につながっている。今後、段階的に午後3時、5時と発注時間を繰り下げていく計画だ。
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