「中国産ではなくてベトナム産だった?!」
◎9月1日(月)、農水省から初めてのコンタクトがあった。「倉庫を調べたい」という。1~2時間の調査の末、職員たちは帰ったが、その時は、何も報告がなかった。
◎9月5日(金)、三笠フーズの事故米不正転売事件が発覚。しかし、その際、県や関係業者からの連絡がなかった為、光酒造は関係ないだろうと思っていた。
◎9月7日(日)午後、農水省から1本の電話が入る。
「あなたの企業が(事故米転売先の)対象となりました。名前を公開するかしないかは任意ですが、どうしますか?」と。
「冗談じゃない!公表しなかったらしなかったで、もし万が一、うちのお酒に使用しているものが、あとから発見されるものなら、マスコミから突かれ叩かれる。福岡のある酒造メーカーと報道されれば、周りの酒蔵に問い合わせが殺到して、迷惑がかかる。公表せざるをえないやんか」と、光安社長は憤りが止まらなかった。
9月8日(月)、全国のテレビ、新聞等のマスコミが報道。九州の他の4社の酒蔵の名前も公表される。公表後、消費者、マスコミ、業界関係者からの問い合わせが殺到する事態となった。
激動の1週間だった。1日から8日にかけて、状況が目まぐるしく変わった。
今まで事故米が同業者の間で話題になることはなかった。光酒造自体は麦焼酎が多く、米焼酎は少なかった為、仕入は納入業者を信頼して、把握してなかった。当初、農水省は中国産の事故米が混入している可能性があると説明。しかし、後日になって、中国産の事故米はもち米だったことが発覚。
すると、農水省の担当者は手のひらを返すように、事故米は中国産ではなくてベトナム産だったと再度説明してきた。職員のいい加減な対応に光安社長は怒り心頭になった。。
つづく
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