東京にはこの2年間に、国際ブランドのホテルの大半が進出した。「富裕層の食い合いをするかな」と懸念されてきたが、金融・不動産景気に沸いていたこともあり、互いに共存共栄を果たしてきた。外国の最高のVIP客を確保しているところは1泊15万の部屋を抱えながら、90%以上の宿泊率を誇るホテルもあり、我が世の春を満喫していた。ところが5月を境にして金融・不動産バブルが弾けて以降、バブル客人が跡形もなくいなくなったことで、宿泊率90%を誇っていたホテルは、この3ケ月で60%の稼働率に転落するほど、恐慌状態に陥っている。この傾向は福岡にも飛び火している。法人宴会が急減したことに加えて、8月の個人客相手の稼ぎ時に客の財布の紐が固くなり、夏の陣の不振をよぶに至った。今後は、長期にわたる冬の陣の訪れに対し、覚悟が必要だと言われている。
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