建設関連資材を扱う専門商社の児玉(株)は9月25日、RC構造の工期が最大約40%短縮可能となる「エコーグリッド工法」の開発を東京都内のホテルでプレス発表した。
今回、児玉(株)が新たに開発したエコーグリッド工法は、コスト・居住性・気密性や現場施工で複雑な構造形状もこなす、在来RC造の長所をそのままに生かし、短所であった工期を大幅に短縮するものとなる。
具体的には、2層階を1サイクルとしてコンクリート打設する工法で、下層階と上層階を貫通したパワフルサポートの中間接続部分に「エコーグリッド」なる新たな建設資材を配することによって、2層目の型枠を早期に立ち上げ、下層階と上層階のコンクリートをほぼ同時に打設することを可能とする。
この新工法により2層階打設を1サイクルと見なし、コンクリートの繰り返し打設の回数をほぼ半分にすることで、大幅な工期短縮を可能にする工法であることから、原材料高騰の影響を受けて低迷する建築業界に、新風を吹き込み、新たな起爆剤となることが期待される。
また、エコーグリッド工法は、従来のRC構造の工法に介在させるもので、設計補強の必要がないことも魅力となる。勿論、構造強度や圧縮強度といった面においても、各種試験の結果から強度に何ら問題はないことが確認されているという。
今回の新工法を使用することで、ビルを建てる事業主にとっては、資金の回転が大幅に早くなり、同時に大幅なCO2排出量の削減にもつながる。業界の専門家の間では、世界で誰も考えつかなかったこのエコーグリッド工法をコロンブスの卵になぞらえたり、150年前のエジソンのプレハブ住宅の発明に匹敵するとの評価もあるようだ。
児玉(株)の専務取締役・早崎氏によれば、エコーグリッド工法に関しては、工法の使用料と商品の販売での事業展開を考えており、同工法の導入コストは従来の建設コストとほぼかわらない水準で設定する見通しとのこと。
既に同工法は、今年7月に国際特許、9月に国内特許を取得しているが、8ヶ月あまりで内外の特許権を取得したことは、異例中の異例であり、関係官庁からの期待の強さをも伺い知れる。
▼児玉株式会社の概要
代 表:児玉 直樹
所在地:大阪市中央区谷町7丁目5-8
設 立:1951年1月5日
資本金:3億円
年 商:(07/9)157億円
URL:http://www.kodama-nh.jp/
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