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政界インサイドレポート

“自滅解散”に突き進む麻生首相(2)
政界インサイドレポート
2008年9月30日 10:45

民主・小沢も情勢を悲観

 一方の小沢民主党は政権交代を掲げて、古賀誠氏、久間章生氏ら自民党の大物議員に次々に有力な“刺客候補”を擁立し、ボロボロになりつつある麻生政権を追い詰める立場になったように見える。だが内実は、決して勝利の展望があるわけではない。
 実は、民主党の選挙情勢調査では、単独過半数どころか、比較第一党にも及ばないという結果が出ている。同党選対幹部がこう明かす。
 「地方では善戦しているが、政権交代のためには、天王山となる東京、神奈川など大都市部で圧勝しなければならない。しかし、苦戦中の選挙区が多く、都市部の議席数で自民党に負けているのが実情だ。これまで、風まかせの選挙をしてきたために、候補者の運動量が絶対的に足りないのが最大の原因。第1次公認で東京1区など重点選挙区の候補者決定が見送られたのは、勝てそうにないというのが率直な理由です」。
 「総選挙に政治生命を賭ける」と公言している小沢一郎・代表が地盤の岩手4区から東京への鞍替えを検討しているのも、“勝てる”と見ているからの余裕ではなく、死中に活を求める捨て身の作戦を取らざるを得ない状況に立たされているからに他ならない。
 「ここまで来たら、候補者の運動量が足りない面を短期間で埋めるのは難しい。これからネクスト内閣の閣僚名簿を発表して内閣全体の力量で麻生政権との違いを訴えるし、民間人大臣の登用もある。さらに隠し玉の大物刺客と、自民党が総裁選で失敗した劇場型選挙を成功させるしかない」(選対幹部)。
 総選挙は投票日3日前の風で流れが決まると言われる。麻生自民党の“敵失”頼みではなく、民主党がどれだけ目玉候補を立てて政権交代を呼び込めるか、選挙戦はまだ予断を許さない。

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