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特別取材

オリックスとセゾンの行方 統合はあるか(上)
特別取材
2008年9月 6日 09:30

 一部報道において、オリックスとクレディセゾンが経営統合交渉を進めているとの報道がなされた。両社は報道に関して、決定された事実は無いとのコメントを発表した。8月14日のオリックスの決算会見で、浦田晴之副社長は「交渉自体なにも無い」と語っている。両社ともに上場企業であり、不確定事項で投資家をミスリードすることはできないため、当然の対応とも言えるが、はたして両社の経営統合はあるのか。

総資産11兆5,000億円の総合ノンバンク誕生

 経営統合と報じられた内容は、「大手ノンバンクのオリックスとクレディセゾンが、来年秋をメドに経営統合交渉を進めている」というもの。リース、不動産など法人分野を得意とするオリックスと、個人分野を得意とするクレジットカード大手のセゾンが相互補完し、統合が実現すれば、総資産で約11兆5,000億円となり、これまでにない「総合ノンバンク」が誕生することになる。

 貸金業の規制強化により、カード会社、信販、消費者金融といったノンバンク各社の経営が厳しさを増すなか、リテール分野を収益の柱の1つとして事業を展開する銀行、とくに三大メガバンクを中心にノンバンクの再編が進められてきた。

 バブル崩壊後も、常に高い利益成長を保ち続け、"ノンバンクの雄"とも言えるオリックス。「永久不滅ポイント」や、いち早くアメリカンエクスプレスとの提携を打ち出すなどの戦略で、クレジットカード大手となったセゾン。ノンバンク同士による再編劇は実現するのであろうか。

 オリックスは、日本初のリース会社として1950年に設立され、経営の多角化により不動産、投資銀行、リテール、海外事業部門を持ち、子会社は野球球団をはじめ、生命保険、信託銀行、証券、消費者金融ほか146社が連なり、海外子会社も18社に及ぶ。08年3月期(連結)では、営業収益1兆1,540億円、当期純利益1,695億円を計上するなど、国内有数の高収益企業で、総資産は約9兆円である。

 一方のセゾンは、(株)緑屋が前身で、西武百貨店と資本提携した後、西武クレジットに社名変更、89年に現商号となり、現在に至っている。クレジットのほか、ファイナンス、不動産関連、エンターテインメントなどが事業分野。08年3月期(連結)では、営業収益3,455億円、当期純利益267億円を計上、カード会員数は2,601万人に及んでいる。総資産は約2兆5,000億円である。

 この2社と、メガバンクである三菱東京UFJフィナンシャルグループ(MUFG)の同業態・三菱UFJリース、同じくカード会社・三菱UFJニコスを例に規模を比べると(両社とも08年3月期の数値で比較)、以下の通りである。

 三菱UFJリースは、売上高9,870億円(参考値。営業収益の計上方法がオリックスと相違するため、単純比較できず)、当期純利益302億円、総資産約4兆円。また三菱UFJニコスは、営業収益4,191億円、当期純損失856億円、総資産約4兆円。カード有効会員数は2,578万人(いずれも連結での数値、ただしカード有効会員数は単純合算ベース)とされている。

 総資産規模だけを比較しても、MUFG2社の合計約8兆円に対して、オリックスとセゾンが統合した場合の総資産は約11兆5,000億円となり、統合された場合の規模をイメージしていただけると思う。

つづく

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