「日教組をぶっ壊す」、「日本は単一民族」、成田空港の拡張が進まない原因は「ごね得」など、数々の問題発言で内閣発足から5日目で国土交通大臣を更迭された中山成彬氏。その中山氏が2日、福岡市でタクシーを利用していた。
偶然、弊社記者が乗ったタクシーに、「衆議院議員 中山成彬」と縦書きされた中山氏の名刺があったのだ。
運転手に尋ねると、「あー、この人ね。そう、問題のあの人です。さっき乗せましたよ。私のことを気に入られたのかもしれませんね。名刺を渡す代議士なんて初めてでしたよ」との言葉が返ってきた。
運転手は続ける。
「この人ね、そこのホテルから乗ったのよ。福岡空港までね。『お騒がせしている中山です』なんて言って名刺を渡されましたけどね。チップ代わりの名刺なんていらないよ。せっかくなら国土交通大臣の名刺をもらいたかったね。あの人4日間くらいしかやってないから、それだったらプレミア付いたかもね」
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確信犯とも言える問題発言連発で、大臣職を棒に振った中山氏に対して、地元宮崎では「道路整備が進むと期待していたのに…」などと落胆と憤りが広がっているという。
全国に比べ宮崎県は道路整備が大きく遅れているといわれる。地元最大手のゼネコンの倒産もあって「地元経済は冷め切っている」という。それだけに、地元政財界は中山氏の入閣に期待していたのだ。
解散総選挙が近い。名刺にプレミアが付く可能性も、まんざら低くないかも。
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