「全国がんセンター協議会(全がん協)」が3日、胃がん、肺がん、乳がん、大腸がん、子宮頸がんについて、加盟施設32病院のうち19病院の5年生存率をホームページ上で公表した。施設によって生存率が最大23ポイント開いている例もあった。
http://www.gunma-cc.jp/sarukihan/seizonritu/shisetsubetsu_list.html
1999年と2000年に各施設で入院した患者を、厚生労働省が調べた。全がん協は「各施設の治療の優劣には直結しない」としているが、医師や病院のレベルが患者の生存率に影響することは、いまや常識。書店では病院や医師を評価するものやランキング本も人気だ。病院の“ブランド化”に拍車がかかっている。
各施設の相対生存率は、胃がん55.8~78.8%、肺がん21.9~43.3%、乳がん84.3~94.5%、大腸がん63.5~82.3%、子宮頸がん69.2~85.9%―となっている。
3部位で「栃木県立がんC」が生存率トップ
好成績だった施設は「栃木県立がんセンター」。肺がん、大腸がん、乳がんの生存率でトップだった。胃がんでは「新潟県立がんセンター」がトップ、子宮頸がんでは「兵庫県立がんセンター」が群を抜いた。
一方、公表した中で低い成績が目立ったのが「四国がんセンター」。胃がん、乳がん、子宮頸がんでワースト。評判の下落につながる可能性もある。
地元の「九州がんセンター」の成績は、胃がん71.8%、肺がん35.8%、大腸がん78.1%、乳がん87.6%、子宮頸がん73.8%。大腸がんの生存率が比較的高かった。
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