福岡市水道局は、埋設された鉛製水道給水管が腐食し、漏れた水がガス管に穴を開けガスの供給が停止する「サンドブラスト現象」対策を含む「水道長期ビジョン」をまとめた。11月から市民の意見を募集し、3月議会で承認を経て、ビジョンを公表することにしている。
このサンドブラスト現象は、西部ガスの埋設管と市の水道給水管が交差する箇所で起こるといい、2002年以降4件発生、いずれもガスの供給が止まった。市の調査では、図面上では約1万2,000カ所されており、市は今年度から本格的な対策を行なっていく方針だ。鉛製の給水管をポリエチレン製と交換する工事で、費用は1カ所につき約30万円という。
福岡市の水道給水管は大正末から昭和30~50年代製のものが多い。交換するポリエチレン製は半永久的に使える。
水道局の担当者は「この長期ビジョンは、水の安定供給や水質、経営などこれからの事業方向をまとめたもので、市民の目線からの意見をいただきたい」と話しており、給水管の交換工事について「ガスはライフラインでもあり供給停止がないようにしていきたい。漏水による地盤沈下など2次災害の防止のためにも重要なもの」と市民への理解を求めている。
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