新幹線鹿児島ルートの全面開通に向け、博多駅では目下、大規模工事が進行中だ。巨大なクレーンが何本も立ち並ぶ姿は壮観であり、最近では珍しくなった大型案件としての偉容さえ感じる。駅周辺の再開発も、歩調を合わせるかのように動き始めており、その波及効果たるや相当なものであることが実感できる。
その博多駅工事だが、周辺からは「工事のペースが鈍っているのでは無いか?」との疑問の声が聞こえてくる。確かに、立ち並ぶクレーンの動きは少なく、今ひとつ活気にかける。
取材してみると、その背景には鋼材価格の乱高下があることが見えてきた。価格が高ければ工事費の見直しを迫られる場合もあろうし、鋼材そのものの確保にも支障が出る。価格は工事のペースに直結する。幸い、鋼材価格は劇的に下がりつつあるが、しばらくはのんびりペースの進行が続くと予想される。工期は本当に間に合うのか?一抹の不安を感じずにはいられない。
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