「3度目の正直」はない
たしかに、法的には会社更生法の適用を申請しても問題はないのかもしれない。事実、同社は過去の更生手続も、手続終了の決定を比較的早く受けている。とくに2度目はわずか1年で手続終了というのであるから、「更生手続を終了させる」能力はあるのだろう。しかし、同社には「株式会社」として資本主義の市場を生き抜く経営能力はない。それどころか、市場に大きな混乱ばかり招いている。
「企業価値とは何か」と問うならば、いまの同社には企業価値と呼べるものはない。また、企業価値と呼べるものを今後も生み出すことができるとも思えない。3度の会社更生法を申請している企業を、市場の誰が信用するのだろうか。同社に「3度目の正直」はない。これ以上、何の責任もない企業、株主に混乱を招かぬよう、破産という道を選択すべきである。
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