鹿島建設は、子会社で建材や機材の販売を業とする大興物産(株)が行った循環取引の損害により、2009年3月期の連結純利益が、前期比72%減の120億円にとどまる見通しになったことを発表した。当初予想の250億円(41%減)から減益幅が大幅に拡大する予定。
同社本体も資材高騰などにより大幅に採算が悪化したもので、今回の子会社の架空循環取引に絡む特別損失37億円も大きく影響している。
売上高予想は、3%増の1兆9600億円。従来を700億円上回り、一転して増収となる。
鹿島が、子会社の架空取引を見逃していたことは、組織の硬直化の証とする見方もできる。しかし、子会社の大興物産がやっていたのは、建材・機材販売やソフトウェアーの架空取引(=循環取引)だけではない。協力業者なら知っている子会社大興物産の実像がある。
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