某デベロッパーの社長は、場所が良く主婦にうける物件であれば、まだまだ売れると話す。当社長によると「地鎮祭の最中、ご婦人が現場に来たので、建築に対する近隣住民のクレームかと思いきや、マンションを買いたい」との話であったという。地鎮祭後数日間、まだ販売も開始もしていないのに、既に2割の購入申し込みがあったというから社長も驚いている。
同社は、土地購入にあたりマーケティング調査は十分行なったものの、市場には完成在庫が溢れており、気合を入れての新規物件投入であった。モデルでの販売開始は来月頭からである。
これまでは、デベロッパーが需給バランスを無視したため、完成在庫で溢れていた(値下げも有り、かなり減少してきているが・・・)。
しかし、どんなに景気が悪かろうと確固たる需要は存在する。「顧客が求める場所」に完成在庫のマンションがないことが問題なのである。今後は開発地に対するマーケティング力が販売を左右することになろう。
完成在庫で値下げしても売れないマンションは、「開発ありき」でマーケティング調査を度外視した物件であったということになる。
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