最近、シティホテルの稼働率が下がっているとの話を聞く。景気の悪化に加え、企業の経費削減などが影響していると思われるが、地方に出張するビジネスマンの多くはインターネットで宿泊情報を収集している事も大きく影響している。
現在、宿泊サイトで代表するものといえば、楽天が運営する「楽天トラベル」、リクルートの「じゃらん」、国内最大のポータルサイトによる「yahoo!トラベル」、高級志向の「一休」などが代表格と言われるが、新規参入も多く競争が激化している。
料金や施設概要、立地、サービス内容、アメニティなどの情報が確認できる。また特徴的なのはユーザーのコメントの欄があり、良いも悪いもユーザーが感じたありのままの感想が掲載されている点である。ユーザーのコメントに対して丁寧に返事をするホテルも多く、こうした口コミ情報を参考に宿泊先を探すという形も一部のビジネスマンの間で浸透してきているようだ。
「ネットユーザーの感想にコメントを返すなんて、以前なら考えられなかった事ですが、口コミをあなどれない時代になったという事です。ホテル側も集客に必死なんですよ」と業界関係者。
口コミの評価を上げる、また厳しい意見を投稿されないよう、ホテルはサービスの改善の努力をする。これがビジネスホテルの活性化につながる。ビジネスホテルで大浴場を造るところもあり、ユーザーとしては歓迎すべきホテル事情であるのだが、価格競争で負けるからにはサービスや特徴でよほどのアピールポイントがなければ、シティホテルの窓の灯りは消えていくばかりである。
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