(株)シノケングループ
代表:篠原 英明
所在地:福岡市博多区博多駅南1-15-22
設立:1990年6月
資本金:19億2,215万円(08年3月末現在)
年商:(08/3)297億7,994万円(連結)
短期間のために傷は浅く
不動産市場が活況を呈した時期に起こった耐震偽装問題で、出遅れを余儀なくされた同社は、昨年初頭以降に遅れを取り戻すように積極的な展開を行った。しかしアメリカのサブプライムローン問題により再び出鼻をくじかれることとなり、計画の見直しを迫られることになった。
ただ、ここでも同社の幸運は続く。同社が積極的に動き出すことが出来たのは07年頃からで、商品土地の仕込みやホテルの計画など、具体的に動き出したのは、沖縄と福岡(中洲)の2物件だけだった。
耐震偽装問題が発覚したときに、金融機関の指導もあって、所有していた商品不動産の大半を処分していたことに加え、大型物件の仕込みなどがほとんどなかった為に、他社に比べて被害をほとんど受けずに済んだ。今年に入って新興不動産の倒産や信用失墜問題が続き、同社の噂も取りざたされたが、ことなきを得たのはこうした幸運による。
ただ、沖縄と中洲の2物件については、今のところ具体的な計画は持ち上がっておらず、ホテルにするのか、転売するのか流動的な状況である。
篠原英明社長は「中洲の物件は土地だけでいいから売ってくれという話もありますが、商品土地として相応の価値もある場所ですので、色々な形での運営も考えています。ただ、まだ構想段階で、今年度内にははっきりしたいですね」と語っている。
この不動産市況の厳しいことに関しても「嵐が過ぎ去るのを待つ心境ですね。この時期は何をやっても駄目でしょう。ただ、幸いに低層アパートは、順調ですので本来の業務でやっていく方向です」とこの時期は静観する構えだ。
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