テクニカル電子（東京都大田区）の株価は、昨年1株200円以上していたが、3月決算の赤字や市況全体の悪化で急落、最近では時価総額がジャスダックの時価総額基準の5億円を割り込み、日経新聞でも上場基準未達として掲載された。同社は当然上場持続方針であるが、株式市場が乱高下するなか、対応が注目されている。
同社の場合、現在の株価は48円、上場基準値を超えるには62円以上にならなければならない。
　今期の業績予想では、大口の特損もなくなり、黒字に転換するとしており、市場全般の株価が回復すれば、一株当りの純資産が177円あることから、株価自体は見直されてくるものと思われる。
　今期、予想通りならば、当期利益が1億2,000万円、その場合1株利益は14.9円となり、10倍としても149円となる。その数値を目指すものとなろう。

　今回の株暴落で小規模資本の企業で業績の悪い会社は、各上場市場の基準値割れ企業が続出している。

09年3月期予想
　売上高　80億円、　営業利益　2億6,000万円、経常利益　2億円、当期利益　1億2,000万円を予想している。
　売上高など前期より減少を予想しているが、前期特損計上から当期利益が赤字に転落していたものの、今期は大口の特損もなくなり、黒字に転換するとしている。
　現状の計画は弱含みに進捗しているものの、液晶用バックライト等は好調に推移、駐車関連事業も燃料費高騰などにより苦戦していたが、第2四半期に入り燃料費も下がってきており、駐車も回復してきているとのこと。通期では大口特損もなく黒字転換することだけは間違さそうだ。

前期の特損内容
　新会計基準の適用に伴う役員退職慰労引当金の計上、連結子会社であった日飛電子精機（株）との合併関連損失及び棚卸資産評価損等を特別損失に計上。

※ジャスダック上場基準
　9ヶ月間内で時価総額が5億円未満の場合(月間の平均時価総額や月末の時価総額になどにより適用される)、上場廃止となる。その間上場基準達成のための計画書等の提出も求められたりする。

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