10月29日付け西日本新聞朝刊に、「子どもたちの未来のために!福岡空港論議で、タブー視されてきたことをあえて問う」との意見広告が掲載された。
しかし、その内容は首をかしげる事が多い。市街地に近いので危険とは、一見もっともらしいが、そんな空港は世界中にいくらでもある。国内でも羽田や伊丹空港のほうが、周辺の人口密度は高い。都心に近く至便なので利用者が多いのだ。
借地料が上がり続けていると書いているが、この10年間は横這いである。環境対策費が毎年92億円だと言っているが、これは過去10年間で最も多い年の額で、10年間の平均は66億円だ。しかも、その内容は第2種区域の買収希望者に対する移転保障費や跡地の緑化費であり、いずれ買収希望者は尽きるので、この費用は年間平均5億円の民家防音費などを除いて終了する。だから、かつては、福岡空港の2倍以上の環境対策費を要していた伊丹空港も、今は福岡以下になっているのだ。あたかも現在の支出が未来永劫に続くかのような言い方は、間違った情報を読者に提供する結果になる。
篠田 栄太郎氏は現在71歳。団体役員
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