増設案で約200億円、三苫・新宮新設案で約920億円
福岡市議会の都市問題等調査特別委員会が2日開かれ、福岡空港調査連絡調整会議(国、福岡県、福岡市で構成)が9月19日に提示した内容が説明された。
このなかで市は、現空港増設と新空港建設の両代表案についてのアクセス案と市の負担額を示した。
新空港(三苫・新宮)へのアクセスについては、鉄道と道路での距離と時間を示した。
●鉄道系では博多駅を起点-JR鹿児島本線-途中分岐―(新線)-新空港
距離 約17km 所要時間 15~20分
●道路系では九州縦貫自動車、西九州自動車道、都市高速を活用。
福岡IC-福岡都市高速道路―(香椎東付近から延伸)-新空港
距離約19km 所要時間 約20分
費用負担では、国管理方式(旧第2種A空港方式)による試算(単位億円)。
●増設の場合
事業費 国 地方 民間 借入金 アクセス
約2,000 約1,000 約500 約500 - -
●三苫・新宮新設の場合
約9,200 約4,500 約2,300 約1,500 - 約900
地方負担の県と市の割合が6:4とされるから、福岡市の負担としては、増設の場合は200億円。新設の場合は920億円となる。
以上は、あくまでも国管理方式であるので、中部空港のように株式会社で整備された場合は、220億円になる。
この負担割合については現段階で決定されてはいない。あくまでも市当局による「試算」に過ぎない。
記者がこの負担額の根拠について市の総務企画局空港将来方策担当課に質問したところ、返ってきた答えは「過去の例」によるということだった。積算の根拠もない「前例踏襲」でしかない。
ちなみの県に対して、県としての負担額を尋ねたところ、「県としては試算していない。福岡市の試算は新聞で知った」という回答であった。