麻生太郎首相の資金管理団体「素淮会」の政治資金収支報告をめぐり、クラブや高級料亭での飲食費が週刊誌で話題となっています。ここ数日は、首相就任後もおよそ一般の市民とは縁遠い場所での会食などが続いていることに、マスコミの話題が集中しております。
べらんめえ口調に漫画好き、庶民的とされる反面、飲食の場所があまりに高級過ぎて、違和感を覚える有権者も少なくないのでしょう。
首相が言われるように、大勢で飲食店に繰り込まれては確かに一般客にも迷惑をかけるでしょうし、総理大臣も大変だな、と同情しておりました。
ところで「素淮会」の05年、06年分の収支報告書には、支出の項目に政治活動費として交際費が記されています。なかでも目的が「贈り物」と記された支出に興味を引かれました。07年には花屋さんや伊勢丹などで13回、計185万3,232円の「贈り物」を購入され、08年には同様に161万1,495円を支出されていました。「贈り物」にこれだけの金額をかけられるのは、まさしく政治の世界ならではのことなのでしょうが、「贈り物」と「政治活動」が結びつかないと考えるのは私共だけでしょうか。
何はともあれ、「素淮会」の事務担当者の方に聞いてみました。当方は、政治活動としての「贈り物」であるのかという点と、地元福岡の菓子店で購入(18万6,500円分)されたものは、地元以外の方への「贈り物」ですね、と聞いただけなのです。
事務担当者の方の態度たるや、「庶民的」とはかけ離れた、まさに傲岸不遜ともいえるものでした。
聞いてもいないのに「地元で買ったものを地元で贈り物に使って、公選法に違反するようなことをするわけないだろう」まではよろしかったのですが、「大体なんであんたたちにいちいち話さなきゃならないんだ。こっちは政治資金を集めて、きちんと収支報告してるんだから。後はそっちで判断すりゃいいだろ」ときました。
とんでもない勘違いです。「素淮会」には06年に「自由民主党福岡県第8選挙区支部」から1,000万円の寄附がなされています。つまり政党交付金(税金)が原資になっていることはまぎれもない事実です。税金の使い道について聞かれて、答えない、答える必要がないというのなら、その辺の小役人と同じ発想ではないのでしょうか。そんな方々に、国民の負託にこたえる資質があるとは思えません。
ご自身の事務所職員の教育もできないかたが、官僚を使いこなすことなどできるはずもないと思いますが、いかがでしょう。中元・歳暮のやりくりにも四苦八苦する庶民の生活をご理解いただきますよう、心からお願い申し上げます。
(株)データ・マックス
政治・行政担当取材班