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ロス疑惑-米国の闇(下)
深層WATCH
2008年10月26日 08:00

 妻殺しで逮捕されながら無罪になったアメフトの元スーパースター、O・J・シンプソンも先の署内組織に狙われていました。どこからどう見ても彼がやったのは間違いないからです。しかし、当時の政治状況から彼を有罪にすると黒人暴動必至で、米国中がグチャグチャになる。そのため、あのときは政治判断で“自殺”しないように徹底ガードしたわけです。
 三浦にはそんなガードがなかったということです。彼が来たら、ああだこうだとゴネるに決まっているし、日本のメディアも押しかけてくる。しかもLAPD退職後、伊藤と佐古田が再雇用されたロス郡検察局と市警は昔から犬猿の仲。彼ら日系検事の名誉のために、また自分たちが働かされるなんてまっぴら、というところです」(X氏)。

 近年、米国の留置場内での“自殺”が増えているのも、こうした背景を考えれば分かりやすい。元祖イタリア系に加え、日本のヤクザから韓国、ベトナム、中国などアジア系マフィアが跋扈。それが一段落し、いまの米国ではパラグアイやグアテマラなど中米系に警察は手を焼いているという。
 「それというのも、殺し一件の委託料は昔から平均500ドルで変わっていません。日本のヤクザをはじめ、下請けさせる最末端はかってフィリピン人でしたが、いまは中米系。それも5ドル、10ドルと昔と変わらない。下が変わらないから相場も同じです。警察内秘密組織はそんな連中がハラに据えかねる。そこで“自殺”が増えるという図式です」(X氏)

 三浦元社長の遺族、弁護士はそんな「米国の闇」を熟知しているのだろう。「他殺」として徹底抗戦の構えを崩していない。ただ事件以来、ここまでの三浦元社長自身の粘りや有名弁護士を雇える資金力など、背景には謎が多い。
 「カギは彼の親族。母親は元女優とされていますが、父親は私が得ている情報では米国との繋がりが深かった超有名政治家(故人)です。それに連なる司法、警察に強い元政治家(故人)らが必死で三浦をガードしていた」(X氏)。
 事実なら、事件で重体になった妻の帰国に米軍が協力し、日本で疑惑が沸騰しても三浦元社長が殺人罪で有罪になることはなかったのもうなずける。

 それが突然再燃したのは、日中間は毒ギョーザ事件、日米間は沖縄少女暴行事件、国内は防衛汚職に全マスコミの目が向いているとき。関心が散って日米中ともに内心ホッとしたのではないか。
 注目すべきは、やはり国際情勢と闇世界に精通するZ氏の「三浦事件と防衛庁疑惑は同時平行。彼のたび重なるサイパン行きは兵器ビジネスに絡んでいるという情報がある」という指摘だ。すなわち、米国の権力構造の転換あるいは確執が、三浦元社長を庇護していた日本の旧来勢力の一掃を意味していたとすれば分かりやすい。
 「あれだけ注目されている人間をビデオ監視のない部屋へ入れること自体が意図的。遺族が頑張っても、真相はやがて闇に葬られるのは間違いない」(X氏)。
 やはり米国の闇は深い。 【ジャーナリスト=恩田勝亘】

おわり

[プロフィール]
恩田勝亘(おんだ・かつのぶ)
1943年生まれ。67年より女性誌や雑誌のライター。71年より『週刊現代』記者として長年スクープを連発。2007年からはフリーに転じ、政治・経済・社会問題とテーマは幅広い。チェルノブイリ原子力発電所現地特派員レポートなどで健筆を振るっている。著書に『東京電力・帝国の暗黒』(七つ森書館)、『原発に子孫の命は売れない ― 舛倉隆と棚塩原発反対同盟23年の闘い』 (七つ森書館)、『仏教の格言』(KKベストセラーズ)、『日本に君臨するもの』(主婦の友社―共著)など。

【連載】オンダの「日本愛すればこそ」レポート(1)

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